ブックタイトル実践!ケースで学ぶ栄養管理・食事指導エキスパートガイド

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実践!ケースで学ぶ栄養管理・食事指導エキスパートガイド

2 Ⅰ . 総 論はじめに ヒトは生命活動を維持するうえで絶えずエネルギーを消費しており,そのために外部から「栄養素」を摂取します.摂取した栄養素に含まれるエネルギーは,アデノシン5′- 三リン酸(ATP)などの高エネルギーリン酸化合物に変換して利用しています. 栄養素のなかでも,ヒトがエネルギー源として利用できるのは,いわゆる三大栄養素*1 と総称される,糖質,脂質,たんぱく質の3 種類のみ* 2 で,単位重量あたり,糖質は約4 kcal,脂質は約9 kcal,たんぱく質は約4 kcal のエネルギーを得ることができます.とくに糖質は,エネルギー源として優先的に利用され,外部から摂取する必要量が最も多いことが知られています.これらの栄養素はエネルギー源となる以外にも大切な役割を担っています.1-1 糖質糖質の構造と作用 「糖質」は,「炭水化物」と同義で使われることもありますが,「日本食品標準成分表2015」などによると,糖質と食物繊維をあわせたものを炭水化物としており,糖質と炭水化物は独立した別物として扱われています.ここではこの糖質について述べます. 糖質はその構造の違いで区別でき,これ以上分解できない最小単位の糖質を単糖類(グルコース,フルクトース,ガラクトース),それが2 個結合したものは二糖類(マルトース,スクロース,ラクトース),多数結合したものは多糖類に分類されます.また近年,話題になっている希少糖(レアシュガーともいう)は,「自然界に微量にしか存在しない単糖」と定義されています.その代表であるD-プシコースは,インスリン感受性を改善するといった生理活性作用をもつことで注目を集めています. 糖質はエネルギー源としての働きが最も重要であり,グルコースは全身のエネルギー源として血中濃度(血糖値)がほぼ一定に保たれているほか,肝臓や骨格筋にはグリコーゲンのかたちで蓄えられています.それ以外に糖質は,核酸や補酵素,解毒物質の構成成分となっています.糖質の消化と吸収 糖質は食物として摂取されると,アミラーゼによる管腔内消化を受け,つぎに小腸上皮細12*1「 日本人の食事摂取基準」(2015年版)ではエネルギー産生栄養素ともいいます.*2 アルコール(エタノール)も1 g あたり約7 kcal のエネルギーを産生することができますが,ここでは除外しています.糖質・脂質・たんぱく質の1 作用と代謝総 論