ブックタイトル対話で学ぶ腎不全と透析療法の知識 4版

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対話で学ぶ腎不全と透析療法の知識 4版

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対話で学ぶ腎不全と透析療法の知識 4版

22312持続的外来腹膜透析法と腎移植み術のテクニカルな点も,腹膜炎の出現と関連しうるのです. そのような点から生体適合性の良い製品を開発することは,解決策の一つとなりますね.腹膜炎 ・カテーテル出口部感染症 ・皮下トンネル感染症腹膜癒着,腹膜硬化症 ・腹膜機能低下 ・除水不良カテーテル機能不全(位置異常,カテーテル閉塞)透析液漏出(腹壁ヘルニア,陰?水腫)腹腔内出血便秘,背部痛起立性低血圧脱水低K 血症肥満脂質異常症表12-5 CAPD の合併症図12-2 CAPD の合併症カテーテルトラブル① 皮下トンネル 感染, 出口部感染,肉芽② 透析液漏れ③ 注・排液不良,カテーテル位置異常④ カフの露出,カテーテル逸脱①②③④身体的合併症? 腹膜炎→被嚢性腹膜硬化症? 腹部不定愁訴 ( 腹満感,悪心,便秘,腰痛)? 胸水? ヘルニア 陰?水腫 ( 鼠径部,上腹部,臍部)? 肥満,高脂血症? 栄養障害,低K 血症? 腹腔内出血???? さまざまな合併症が報告されているが,その技術的な面に由来するもの,CAPD 自体の影響,あるいは透析液に関係したものなどがある.技術的なもの,操作自体に関係するものとしてカテーテルトラブル,皮下トンネル感染症,出口部感染症,透析液漏れなどがある.これらの合併症はカテーテルの改良,特に生体適合性の良い材料を使用すること,あるいはカテーテルのケア,熟練した技術などにより防止することが可能である. CAPD による合併症では,腹膜炎が最も注目されている.そのほかに,腹腔内に大量の液体を注入するため腹満感,嘔吐,ヘルニア,便秘などの消化器症状を示す場合がある.腹膜透析を継続させる上で障害となるものは,腹膜炎などの合併症が重要であるが,透析の効率を左右する腹膜自体の透過性に影響する被嚢性腹膜硬化症という病態がある.これは原因が不明であるが,除水効果を減弱させ,腹膜の肥厚や癒着の原因になり,最も重篤な合併症である. 透析液中にはブドウ糖が大量に含有されているため,高脂血症や肥満という問題も生じうるとされている(表12-5,図12-2).memo CAPD の合併症