ブックタイトル私は咳をこう診てきた

ページ
8/12

このページは 私は咳をこう診てきた の電子ブックに掲載されている8ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

私は咳をこう診てきた

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

私は咳をこう診てきた

─ 34 ─し,透析中の病院に紹介した.Case 6.いつものやつを 70 歳女性 保険外交員 喫煙「死ぬかと思た.いつもの点滴してちょう!」あえぎあえぎ来院し,酸素飽和度が86%しかなかったM さんはそのままネブライザーの前に倒れ込んだ.聴診しながら簡単にお話を聴くと,2 日前から「喘息」が出てきた.昨日は少し動いても息が切れ咳が出てつらかった.一晩中ゼーゼーして苦しかったが,朝になって少し楽になり何とか動けるようになったので歩いて来院したが,死ぬほど苦しかったとのことだった.ネブライザーをしているうちに少しずつ楽になり,酸素飽和度は91%まで回復した.血圧は130/80,奇脈はなかった.脈拍106/ 分,呼吸数は24/ 分.聴診すると両肺全体に呼気時喘鳴が聴かれた.M さんは2 年前に来院された.初めて来院されたときも今日のような状態だった.その時はβ刺激薬をネブライザーで投与し,ソル・メドロールR40mg 点滴静注し,すぐ楽になり,その後経口ステロイド(プレドニゾロン20mg)を1 週間投与し中止し,ステロイド吸入+長時間作用型β刺激薬吸入の合剤をメインとして治療を図17 case 5 の胸部レントゲン写真心陰影の拡大,両肺に鬱血像,両側胸水の貯留が認められる.