ブックタイトル私は咳をこう診てきた

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私は咳をこう診てきた

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概要

私は咳をこう診てきた

─ 9 ─2.咳の章ない.何よりも,咳に悩む人々のため,そしてその人々に相対する医師たちのために,開業以来18 年のノウハウをお伝えしようと考えるに至った.それがこの本を執筆することになったいきさつである.この本の内容は,呼吸器疾患に関する著作あるいは咳に関する文献を読んでいただくと,アルゴリズム一枚にまとめられるものかもしれない(図2).しかしそのアルゴリズムの流れの裏にあるものを読み解いていただくため,あえて数々の出会いから得られた物語の形で記させていただいた.最後までお付き合いいただければ幸いである.B.咳を定義するそもそも,咳はなぜ出るのだろうか?睡眠を妨げ,大事な商談,プレゼンを台無しにする,この咳ははたして私たちのために何らかの役に立っているのであろうか?咳の機序は本をひもとけば詳しく書いてある.いわく,咳のレセプターは,上気道あるいは下気道に,果ては胃から食道,心膜,横隔膜にまで存急性の咳病歴・診察(+検査)命に関わる命に関わらない感 染上気道感染下気道感染気管支喘息気管支拡張症上気道咳症候群COPD既存の疾患の悪化肺炎,喘息,COPD の重症急性増悪,肺塞栓,心不全などの重篤な病態図2 急性の咳診断のアルゴリズム(ACCP evidence based clinical practice guideline;Diagnosis and management of coughを参考に改変)