ブックタイトル臨床神経内科学 改訂6版

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概要

臨床神経内科学 改訂6版

 急性の重症脳障害で昏睡に陥った患者の転帰はさまざまで,時間の経過とともに回復するものがある一方で,不可逆的脳機能停止のために生命維持装置によって呼吸・循環が維持されているもの(脳死:brain death),呼吸・循環などの植物機能は維持されながら重い意識障害が持続するもの( 遷延性植物状態: persistentvegetative state),意識は回復するが軽度~中等度の脳障害を残すものに分かれていく.他方,中枢神経系変性疾患では,認知機能と運動機能が進行性に低下し,最終的には大脳皮質機能を喪失(失外套症候群)し,無動無言状態を経て植物状態に移行する. これらとは対照的に, 閉じ込め症候群(locked-in syndrome)においては,完全運動麻痺による表出不能のために,表面的には無言・無動である.しかし,実際には意識は清明で外界を認識しており,眼球運動や瞬きによりコミュニケーション可能である. これらの病態の一覧を表Ⅲ-2-1 にまとめてSectionⅢ 神経症候の診かた30表Ⅲ-2-1 脳死と,植物状態・失外套症候群その他の意識障害の比較意識障害重症度病態名睡眠覚醒サイクル自発呼吸意思表出痛み刺激への反応反射的運動合目的的運動障害部位深昏睡意識清明脳死なしなしなしなし脊髄反射のみありなし全脳急性期の重症意識障害昏睡なし症例ごとにさまざまなしなし症例ごとにさまざまなし症例ごとにさまざま慢性期の重症意識障害遷延性植物状態ありありなしほとんどなしありなし大脳失外套症候群ありありなしほとんどなしありなし大脳無動無言症ありありなし僅かにあり(反射的?) ありなし意識賦活系( 脳幹- 視床下部の脳幹網様体, 前頭葉・前部帯状回)最小意識保持症候群ありあり最小限あり僅かにありあり僅かにあり症例ごとにさまざま意識清明閉じ込め症候群ありありあり.目とマバタキでのみ可能感覚は正常だが,麻痺のために反応せずありあり.目とマバタキでのみ可能両側橋底部,随意筋完全麻痺正常脳ありありありありありありなし2 脳死と遷延性植物状態の診かた