ブックタイトルエキスパートに学ぶパーキンソン病・パーキンソニズムQ&A

ページ
7/12

このページは エキスパートに学ぶパーキンソン病・パーキンソニズムQ&A の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

エキスパートに学ぶパーキンソン病・パーキンソニズムQ&A

871.パーキンソン病の初期治療は?Q 2 ドパミンアゴニストに関して,正しいものを2 つ選べ.a. ドパミンアゴニストはL -ドパと比較して,運動合併症を生じるリスクが高い.b. 非麦角系ドパミンアゴニストは自動車を運転している患者に有用である.c. 認知症を合併した患者には,ドパミンアゴニストでの治療開始を考慮する.d. 麦角系ドパミンアゴニストは心臓弁膜症を惹起するおそれがある.e. 下腿浮腫はドパミンアゴニストの副作用としてしばしばみられる.(A2.d,e)Q 3 L -ドパに関して,正しいものを2 つ選べ.a. L -ドパは血液脳関門を通過し,ドパミンに代謝され,抗パーキンソン病作用を示す.b. L -ドパは神経変性を促進する可能性が示唆されており,投与は遅らせるべきである.c. L -ドパは末梢性ドパ脱炭酸酵素阻害薬 decarboxylase inhibitor(DCI)との配合剤が使用される.d. 若年者の患者には,L -ドパでの治療開始を考慮する.e. ドパミンアゴニストよりもL -ドパに多い副作用として,日中過眠,消化管症状,幻覚があげられる.(A3.a,c)初診時診断パーキンソン病(PD)の疑い 56 歳時に右下肢のふるえを自覚した.その1 年後には右上肢と左下肢にもふるえが出現し,歩行障害が出現した.神経学的診察では,仮面様顔貌,マイヤーソン徴候陽性,右側優位の安静時振戦,歯車様固縮,指叩きと手回内回外運動の拙劣を認めた.また,歩行姿勢は前傾であった.病変部位診断は錐体外路系,病因診断は緩徐進行性経過から変性,臨床診断はパーキンソン病( PD)と考えられた.診断確定と治療開始目的に入院とした.  診察の結果からはパーキンソン病の可能性が高いと考えた.しかし,パーキンソン病には類縁疾患が存在するため,診断確定と治療開始目的に入院を勧めた.エキスパートはここを●診る患者および家族への●説●明