ブックタイトル肺動脈形成術PTPABPA実践ガイド

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概要

肺動脈形成術PTPABPA実践ガイド

18第1 章 CTEPH の歴史と診断ローテーショナル肺動脈造影を行い,肺血管構造を3D 構築して評価する場合が多く,別章[ローテーショナル肺動脈造影と3D 構築画像の有用性(p. 96)]にて詳述する.重要なポイントとして,腎機能などの臓器障害や全身状態,また,肺高血圧の重症度や右心不全合併の有無に応じて,造影剤の高圧注入を行うかどうかは慎重に判断する必要がある.肺動脈造影での造影剤の高圧注入後に心不全急性増悪や喀血などを合併するリスクもありうる.著者らは,右心不全は可能な限り加療してから肺動脈造影を施行しているがコントロールがつかない場合には,数本の区域枝のみを選択的にガイディングカテーテルを用いて少量の造影剤の手押し注入によって評価する場合もある.CTEPH の除外診断においては,数本の区域枝を選択的に造影して病変の有無を把握するのみで除外診断はほぼ可能な場合も多い.重症肺高血圧症を伴うCTEPH においては,比較的太い肺動脈に狭窄が多発しているため,肺動脈細動脈まで造影剤が及ぶことが少なく,選択的造影が末梢病図2 肺区域分けに基づいた肺動脈区域枝ナンバリングの解剖学的シェーマA1bA1bA1a A1bA1aA1+2a A1a A1+2aA1+2cA1+2cA1+2bA1+2aA1+2cA1+2bA1+2bA2aA2aA2aA3aA3aA3aA3aA3aA2b A3aA2bA3bA3bA3bA3cA3cA3cA6aA6aA6aA6a A6aA6bA6bA6bA6b A6b A6cA6cA6cA4aA4aA4aA4aA4aA4aA4bA4bA4bA4bA4bA4bA8aA8aA8aA8aA8aA8aA9aA9aA9aA9aA9aA10a A9aA10aA10aA10aA7aA8bA8bA8bA8bA8b A8bA9b右肺動脈a.正面像左肺動脈右肺動脈(左前斜位)c.前斜位像左肺動脈(右前斜位)右肺動脈(右側面)b.側面像左肺動脈(左側面)A9bA9bA9bA9bA9bA10bA10bA10bA10bA10bA7b A10bA5aA5aA5aA5aA5aA5b A5aA5bA5bA5bA5bA5bA10cA10cA10cA10cA10c A10c