ブックタイトルてんかんの手術の正しい理解

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てんかんの手術の正しい理解

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てんかんの手術の正しい理解

1002 長期の発作予後 図13 は,切除外科の三つのグループ(内側側頭葉てんかん症候群,MRI で器質病変が検出された症例,器質病変を認めない症例)と,緩和外科の脳梁離断術と迷走神経刺激療法の発作予後を比較したものである.多くの施設からの報告を基にしているので,かなり大まかではあるが,およその傾向を知ることができる.なお,エンゲルの分類を緩和外科に当てはめると,発作が改善してもほとんどの症例はクラスⅢになってしまうので,“術前の発作頻度の20%以下”のグループを設けてみた. エンゲル分類の各クラスには亜型があるが,この亜型については一般にはほとんど公表されていないので,てんかん外科の実情を正しく知ることができない.そこで,著者らが手術した症例の発作予後を少し詳しく紹介する.表6は,症例のプロフィールであり,側頭葉を切除した508 例と側頭葉以外の脳葉を切除した176 例に分けた.いずれも術後2年以上が経過し,その平均は側頭葉切除群が8.2 年,側頭葉外切除群が6.6 年であった.( )内の星印は術後10 年以上にわたっ0 20 40 60 80 100%内側側頭葉てんかん症候群の手術器質病変が検出された症例の手術器質病変を認めない症例の手術脳梁離断術迷走神経刺激療法術前の発作頻度の20%以下クラスⅠ(消失) クラスⅡ(稀発) クラスⅢ(改善)クラスⅣ(不変)図13.手術方法とおよその発作予後