ブックタイトル患者さんと医療スタッフのためのモチベーションUP!糖尿病教室

ページ
3/18

このページは 患者さんと医療スタッフのためのモチベーションUP!糖尿病教室 の電子ブックに掲載されている3ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

患者さんと医療スタッフのためのモチベーションUP!糖尿病教室

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

患者さんと医療スタッフのためのモチベーションUP!糖尿病教室

1.糖尿病を正しく知ろう3 糖尿病は自覚症状に乏しいため,検診を受けて初めて高血糖に気づくことが少なくありません.糖尿病の診断には,血糖値と過去1 ~ 2 カ月間の血糖の状態を推定できるHbA1c を用います.HbA1c が6.5% 以上で,なおかつ空腹時血糖値126mg/dL 以上,随時血糖値200mg/dL 以上,75g 経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)の2 時間値が200mg/dL 以上のいずれかが認められた場合に糖尿病と診断します(図1 - 2). 糖尿病は,発症の仕組みの違いから,いくつかの種類に分類されます(表1 - 1).1 型糖尿病は,自己免疫機序などにより膵臓のなかに島状に分布する細胞の集まりである膵島のβ細胞が破壊されインスリンが欠乏する糖尿病で,あらゆる年齢層に発症します.一方,2型糖尿病は中高齢に多く,遺伝素因に環境要因が加わって起こり,糖尿病患者の大多数を占めます.2 型糖尿病では,インスリン分泌が低下したり,肥満などでインスリンの効きが悪くなったりして,相対的にインスリンの作用が不足しています.伝統的な食生活の変化に伴う栄養過多や運動不足が,肥満やメタボリックシンドロームをもたらすことに加え,日本人を含むアジア人は,もともと欧米人に比べてインスリン分泌能が低いためインスリン不足になりやすいことが,アジアでの2 型糖尿病人口増加の要図1 - 2 糖尿病の診断①空腹時血糖≧126mg/dL糖尿病②OGTT2時間≧200mg/dL HbA1c(NGSP)≧6.5%③随時血糖≧200mg/dL血糖高値①から③のいずれかHbA1c高値図1 - 3 2型糖尿病になぜなるの?欧米人(狩猟民族)アジア人と欧米人との違い血糖値上昇インスリン分泌の低下インスリン作用の低下インスリンの効きが悪いインスリン分泌良好糖尿病予備群肥満▼糖代謝正常小太り▼日本人・アジア人(農耕民族)インスリン分泌不良糖尿病予備群標準体重▼小太り▼欧米人の約2分の1糖尿病表1 - 1 糖尿病の成因● 1型糖尿病● 2型糖尿病● その他の特定の機序,疾患による糖尿病 a)遺伝子異常が同定されたもの b)他の疾患,条件に伴うもの( 例:膵疾患,肝疾患,内分泌疾患,薬剤,感染症など)● 妊娠糖尿病