ブックタイトルケースに学ぶ 高齢者糖尿病の診かた

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概要

ケースに学ぶ 高齢者糖尿病の診かた

32  Ⅱ.見逃せない! 知っておきたい急性期反応とその対応1 シックデイとは 糖尿病患者では,発熱や嘔吐,下痢を伴う急性疾患の併発や外傷などの心身のストレス下で血糖コントロールが乱れ,病態が悪化しやすくなる.そのような状態をシックデイ sick day といい,原因疾患の治療と血糖コントロールを適切に行わなければ糖尿病ケトアシドーシス diabetic ketoacidosis(DKA)や高血糖高浸透圧症候群hyperglycemichyperosmolar syndrome(HHS)などの高血糖緊急症や重症低血糖を合併し,生命を脅かす病態に至ることがある.高齢者では,急性疾患やそれに伴う食事摂取能の低下,脱水が起こりやすく,シックデイの対処を適切に行うことがとくに大切である.2 シックデイの病態 シックデイの病態は,一般的に,感染,発熱,疼痛,外傷などを併発すると,コルチゾールなどの各種ストレスホルモンに加えて,カテコールアミンの分泌が亢進し,これらの反応によってグリコーゲンの分解,糖新生の亢進が起こり,血糖上昇にはたらく.また,感染症や嘔吐,下痢の持続は脱水と電解質異常を引き起こし,感染症に伴ってインスリン抵抗性が増悪する.そして,高血糖の持続は白血球の機能を低下させて感染症を悪化させるという悪循環を招く.一方,糖尿病患者のシックデイでは,食欲不振,嘔吐,下痢により食事による十分なエネルギー摂取ができないことから,低血糖も合併しうる.3 シックデイ時の対応 シックデイ時の対応としては,まず,水分と食事(炭水化物)の摂取をいかに補うかが大切である.感染症に高度の脱水が伴うと,高血糖高浸透圧症候群のリスクが高くなる.シックデイの際はできるかぎり経口にて水分を1.5~2 L/日程度摂取し,それが困難な場病態─どのような異常なのか─尿中CPR14.2 ng/mL 尿ケトン体 (-)体幹部CT 上行結腸全体の浮腫状変化あり,腹水なし老研式活動能力指標 6点(手段的ADL:-1点,知的能動性:-2点,社会的役割:-4点.p.152,表28-2 参照).   MMSE 25点,GDS-5 5点.頭部MRI:ラクナ梗塞,軽度の慢性虚血性変化,海馬を含めた脳萎縮を認めた.ADL認知機能・脳画像インスリンデテミル 8単位(朝食直前),シタグリプチン 50 mg:1日1回(朝),ドネペジル 10 mg:1日1回(朝),オメプラゾール 10 mg:1日1回(朝),メトトレキサート6 mg:2×週1回,メトトレキサート 2 mg:週1回,ST合剤 1錠:1日1回(朝),葉酸5 mg:週1回,プレドニゾロン 3 mg:1日1回(朝),クラリスロマイシン 200 mg 2錠:1日2回(朝,夕),アンブロキソール 15 mg 3錠:1日3回(朝食後,昼食後,夕食後),アムロジピン 2.5 mg:1日1回(朝).服薬内容