ブックタイトルワクチンで困るケースをみんなで話してみました

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ワクチンで困るケースをみんなで話してみました

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ワクチンで困るケースをみんなで話してみました

50Ⅰ 小児へのワクチン接種を巡ってく接種できる物を接種したいという方,それから妊婦さんで子どもはまだいないけれど出産後の乳児のスケジュールを組んで欲しいという方もいらっしゃるんですよね.それらを踏まえても,ある程度限定した期間で,できるだけ早くどうやって接種するかというスケジュールは非常に重要になります.またメーカーが自動的に接種スケジュールを組んでくれるプログラムをつくっているので,そういったものを活用するのも有用かと思います.スケジュール表(表5 -1)はご家族の方にもお渡しし,次に行った医療機関でも見せてくださいとフォローしております.移動が激しいと,前にどこで何を接種しているのかが曖昧になって,医療機関でもなかなか同じ考えでフォローしていくのが難しくなってきてしまいます.同時接種の必要性と安全性についての説明金川:同時接種を行う際,「副作用はどうですか」と聞かれることが多いと思います.これについてはいろいろな意見があり,副作用についての説明の仕方もさまざまだと聞いています.先生方のところでは,どう説明されていますか.中野:みなさん気になるのは有効性と安全性の話で,とくに一般の方々にとっては副反応の程人で接種するより子どもで接種しておくほうが絶対に抗体陽転率がよいので,小児期に接種する意義は大きいと思います.ただ,海外でHBVを定期接種として導入している国の多くは混合ワクチンがあるわけです.DPT,不活化ポリオワクチン(IPV)とHBV,さらにHibも加わったワクチンが標準品として使われつつある.そのような流れで,混合ワクチンがもっと入ってくると乳児期早期からの接種というのがさらに普及すると思います.金川:混合ワクチン(Memo① )の導入に関して,国内では前向きに検討されているのでしょうか.中野:今回の4種混合の導入のこともあり,国内の動きも混合化に向かっていると思います.早く混合ワクチンが導入されれば,みんなもっと幸せになります.もう1つ大事なのは,医療の現場でミスはあってはならないことですが,接種本数が多ければミス発生の頻度増加にもつながります.いろいろな種類の注射器が並んでいれば,接種間違いなどの起こる割合も高くなるので,混合ワクチン化は絶対必要だと思います.金川: われわれのところでも同じようにHib,PCV,ロタ,HBVの接種を勧めています.実際に何が必要かを検討した上で,ご両親に何本まで接種しますかということを聞いてスケジュールを組んでいます.また,特殊なケースですが,海外に行くからこの期日までにとにか混合ワクチン2013 年1 月現在,日本において使用可能な混合ワクチンはジフテリア,破傷風の2 種混合,百日咳を加えた3 種混合,さらにポリオワクチンを加えた4 種混合ワクチン,また麻疹・風疹ワクチンの4 種類である.海外においては一般的に4 種混合にHib あるいはHBV を加えた5 種,あるいは6 種混合ワクチンが存在し,接種されている.個人輸入により未承認ながら接種を行うクリニックはあるが,定期接種としての費用負担や健康被害救済制度は利用できないというデメリットがあり,説明を要する.Memo ①