ブックタイトルワクチンで困るケースをみんなで話してみました

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ワクチンで困るケースをみんなで話してみました

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ワクチンで困るケースをみんなで話してみました

49Case 5 定期接種以外の任意接種および同時接種うにしています.日本だと不活化は1週間あけないといけないので,例えば初回に3種混合とHib ワクチン,1 週間あけてPCV とロタ.1 ヵ月後に3 種混合ワクチンとHib,1 週間あけてPCV とロタ,というようなスケジュールで勧めています.HBV に関してもお勧めしていますが,優先順位としてはHib とPCV に比べれば高くないということで,少し考える時間を与えるというような感じで説明をしています.中野:上山先生とほぼ同じような考え方です.それと針を刺す本数とあわせて,やはり費用の問題ですね.東京ではHibやPCVは一部負担金がある地域も多いみたいですが,これが地方ではほとんど無料で接種できますよね.私は各ワクチンについて,定期接種と位置づけられているワクチンも任意接種と位置づけられているワクチンも,子どもたちはどんな順番で病気にかかるかは誰にもわからないので,それぞれ同じように大切と考えることが重要だと思います.しかしながら,費用については自費か公費かというのは大きな違いがあります.また,HBVもすべての子どもたちに接種しておくべきだと思っています.やはり抗体陽転率をみても大生後2ヵ月から導入する任意接種ワクチン金川:ここ近年かなり任意接種の数が増え,任意とはいえ乳児期に接種したほうがいいワクチンは非常に多いことから,定期接種と任意接種をどのようにスケジュールを組んでいくかということが,かなり大きな話題になっています. まず定期予防接種への移行が検討されているB群インフルエンザ(Hib)ワクチン,小児用肺炎球菌ワクチン(PCV),それからB 型肝炎ワクチン(HBV)について,お話を聞かせていただいた上で,それぞれの検討に入っていければと思いますが,上山先生はどうされていますでしょうか.上山:基本的にHib,PCV,ロタ,HBV のすべてのワクチンを推奨しています.臨床現場で問題になるのは同時接種のワクチンの数というよりも,針を刺す回数に対するご両親の許容が何本までかということになります.一番多いのが2本までといわれる方です.そういった場合には一応優先順位をつけて3種混合ワクチン(DPT)とHibとPCVを最優先して接種するよこのケースの背景とねらい(論点)【議論の背景】 ここ数年で日本で数々のワクチンが承認され,定期接種とされるワクチン以外のワクチンをどうやって選択していくべきか迷うケースは多い.また,今までは定期接種の開始年齢は生後3ヵ月であったのに対して,新規ワクチンの登場により2ヵ月からの接種が推奨されるようになった.その中でもロタウイルスワクチンは任意接種でもあり,乳児早期以外の時期には接種が不可能なため,早期の段階での接種計画を要する.また多くのワクチンを接種するにあたって同時接種も必要となる.それらの問題について,どう考えてどう対処をしているかを中心に議論を展開した.【ケースの論点】・乳児早期での接種計画(ロタウイルスワクチンを中心として)・同時接種と接種方法・定期接種時期とBCG