ブックタイトルワクチンで困るケースをみんなで話してみました
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ワクチンで困るケースをみんなで話してみました
117Case11 成人への肺炎球菌ワクチン考慮すべきワクチン大曲:今回のケースのような患者に対して,まずはどういうワクチンを勧められますか.渡邊:年齢は58歳と比較的若いですが,糖尿病のコントロール不良であり,喫煙者で最近では階段を上るときに息切れを自覚するようになったとありますから,現時点でHugh-Jones分類成人への肺炎球菌ワクチン10 年以上高血圧と2 型糖尿病治療歴のある58 歳男性の患者さんです.糖尿病コントロール不良により腎機能が低下しており,今後は血液透析の導入が検討されています.また20 歳頃から1 日20本の喫煙歴があり,最近では階段を上る時に息切れを自覚しています.ワクチンによる今後の肺炎予防について教えてください.(主治医より)Case11討論者山本 舜悟 先生渡邊 浩 先生大曲 貴夫 先生 司会このケースを読む前におさえておきたいワクチン【ワクチンの種類】 23価肺炎球菌莢膜多糖体ワクチン(PPV23)【予防接種制度】 任意接種註1) (2歳以上で肺炎球菌による重篤疾患に罹患する危険が高い人)①脾臓摘出患者における肺炎球菌による感染症の発症予防(健康保険適用あり)②肺炎球菌による感染症の予防 ⅰ.鎌状赤血球疾患,あるいはその他の原因で脾機能不全である患者 ⅱ. 心臓・呼吸器の慢性疾患,腎不全,肝機能障害,糖尿病,慢性髄液漏など基礎疾患のある患者 ⅲ.高齢者(65 歳以上の方) ⅳ. 免疫抑制作用を有する治療が予定されている者で,治療開始まで少なくとも14日以上の余裕のある患者このケースの背景とねらい(論点)【議論の背景】 肺炎球菌ワクチンは国内で2種類あり,PPV23が成人用として,PCV13が小児用として使用されている.PPV23は任意接種であるが,推奨対象は広く,実際の普及は十分ではない.【ケースの論点】・肺炎球菌ワクチンの適応について・接種時期はいつ頃がよいのか・再接種について