ブックタイトル神経診察の極意

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概要

神経診察の極意

40POINT 眼底検査の重要ポイント眼底検査でみるべき重要事項は① 視神経乳頭の浮腫および色であり(図2-11A),浮腫があればその辺縁が不鮮明となり(図2-11B), 色が赤色を失い青白くみえれば視神経萎縮(図2-11C)と診断できる.② 乳頭周辺でみるべきは黄斑部の色,網膜中心動・静脈であり,黄斑部は通常は血流が多く赤黒くみえる(図2-11A).乳頭から上下の耳側・鼻側へとそれぞれ4 本の細い動脈,より太く赤黒い静脈がみえる(図2-11A).これらの正常構造が確認できれば,白斑や出血を探して視力低下の原因が網膜にあるかどうかも診断する.下耳側静脈正常眼底(右眼)ABC視神経萎縮初期乳頭浮腫上耳側動脈上耳側静脈視神経乳頭上鼻側静脈乳頭陥凹黄斑部下耳側動脈図2-11 正常眼底および病的乳頭浮腫と視神経萎縮3 第3脳神経:動眼神経・第4脳神経:滑車神経・第6脳神経:外転神経A 基礎知識動眼神経は外眼筋運動だけでなく,内眼筋である瞳孔括約筋をも支配しており,後者は視神経を入力として共同して対光反射を担う重要な機能をもっている.