ブックタイトル血管内皮機能を診る

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概要

血管内皮機能を診る

動脈硬化進展予防のための循環器疾病管理77表7?1 動脈硬化進展指標として用いられる検査の目安検査項目意義長所短所検査間隔血管内皮機能検査血管の機能的異常をとらえる早期診断や鋭敏な効果判定指標として用いる食事などの変化を受けやすいため,測定条件の統一が必要3 ヵ月脈波伝播速度検査(baPWV)血管年齢検査として普及しているASO など器質的変化がある場合は測定不可半年心臓足首血管指数(CAVI)血圧や血管反射の影響を受けない頸動脈エコー血管の器質的・形態的変化をとらえるプラークの性状が判定できる再現性,測定に熟練を要する1 年足関節上腕血圧比(ABI)ASO の診断に用いる軽~中等度動脈硬化では正常値をとる1 年冠動脈CT 石灰化スコアが算出可能高度石灰化例では,微小な変化がとらえられない.被曝,造影剤使用数年単位(症状のない低リスク患者への定期検査は勧められない)Case 2 糖尿病治療状況の評価48 歳 男性,中学校教諭.職場の健康診断で5 年前から高血圧,糖尿病を指摘されるも放置.2 ヵ月前より,肩こりがひどくなり,駅の階段で息切れを自覚するようになった.友人と焼肉の食べ放題に出かけて暴飲・暴食の2 日後,野球の部活指導中に胸部圧迫感を自覚し,受診.来院時,自覚症状は軽減していたが,BP186/110 mmHg,心電図では左室肥大を認めた.血液検査では,HbA1c 10.2%,LDL?C 196mg/dL であり,BMI 28 kg/m2.肥満に対する生活指導とともに,高血圧,糖尿病,脂質異常症の治療が開始された.3 ヵ月後には生活指導・薬物治療により血圧コントロール良好となったが,血糖コントロールは改善せず,糖尿病に対する薬物治療を開始した.まず,α?GI 薬と生活指導にて血糖コントロールを行った.治療開始から6 ヵ月経過したが,RH?PAT index が低値であったため,少量よりSU 薬の追加を開始した.血糖コントロールとともにRH?PAT index が改善したものの,ときおり低血糖が出現するようになったため,SU 薬を中止し,グリニド薬に変更した.その後,低血糖症状なく経過し,1 年後にはさらに血糖コントロール良好となり,RH?PAT index が改善した.今後は血糖コントロールとRH?PAT の測定値をみながら,薬剤の減量を検討していきたいと考えている.α?GI(6 ヵ月後)RH?PAT 1.35HbA1c 8.2%α?GI+グリニド薬(1 年後)RH?PAT 1.84HbA1c 6.8%α?GI+SU 薬(9 ヵ月後)RH?PAT 1.69HbA1c 7.2%