ブックタイトル小児の訪問診療も始めるための31のポイント

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概要

小児の訪問診療も始めるための31のポイント

243A 在宅医療が必要な子どもの特徴在宅医療が必要な子どもにはどのような特徴があるのか.それを表3-1にまとめた.最初に挙げるべき大きな特徴が,医療依存度が高いことである.多くの子どもが日常的に医療ケアを必要としている.しかも,その多くが,気管切開と人工呼吸器,経管栄養などのように複数の医療デバイスを使用して在宅医療が必要な子どもの病態と特徴小児の在宅医療というと,以前までは,小児がん末期の看取りのような特殊な状況を思い浮かべる方も多かったかと思いますが,現在では,基本的な生命活動の維持に医療の助けを必要とするような超重症児・準超重症児と呼ばれる子どもたちがその主な対象となってきています.ここでは,今後も一層その数を増やしていくと思われるそのような子どもたちの病態と特徴を概観します.また,子どもたちが退院し自宅で生活をするに至るには,NICU からの退院児,一般小児病棟からの退院児,いわゆるキャリーオーバーと大きく3 つのパターンがあり,取り組めそうな患者さんから手掛けていただくことも1 つの方法です.表3-1 在宅医療が必要な子どもの特徴医療依存度が高い複数の医療デバイスを使用していることが多い呼吸管理は気道の閉塞への対応が多い(気管切開など)成長に従って,病態が変化していく重症心身障害児の二次障害など本人とのコミュニケーションが困難なことが多く,異常であることの判断が難しい24 時間介助者が必要で独居では生存不可能.しかも,多くの場合,24 時間常に見守りやモニタリングが必要成長(体験を増やす,できることを増やす)のための支援が必要