ブックタイトル在宅復帰支援

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概要

在宅復帰支援

栃木県では,病院スタッフが,医介連携専用のソーシャルネットワーキングサービス(social networking service:SNS)を活用して,在宅の多職種と密に連携することにより,在宅医療での活躍が可能になっているので,その実際を紹介する.在宅医A 療に最も適したICT である医介連携専用SNS在宅医療では多職種間の連携が必須となるが,病院スタッフと多職種の在宅スタッフでは,働く場所や時間,残す記録がバラバラであるため,従来の電話・Fax・郵送・面会などの1 対1 の連絡手段では,全体の連携が困難であった.現在では情報通信技術(information and communication technology:ICT)ネットワークを使い,病院スタッフが患者宅を訪問しない場合でも,病院内にいながら,自分の都合のよい時間に在宅スタッフと密なやり取りをすることで,在宅医療で活躍できるようになっている.医介連携のICT ネットワークの目的は,患者の日々の状態,特に,褥瘡,疼痛,不安などの問題点や対処の結果について,多職種の間で,報告,検討,相談,助言,指示などを互いに行い,全体の方針を決定し周知する「全員参加の毎日カンファレンス」であり,その実現には,頻繁なやりとりが簡単にできるコミュニケーション機能が必須となる.現在,コミュニケーション機能が最も優れているICT はSNS であるが,患者の医療介護にかかわる機微性の高い情報を扱うため,情報漏洩の危険があるLINE やFacebook などの公開型SNS ではなく,セキュリティが確保された医介連携専用のSNS を使うべきである.そこで,栃木県では,2014 年から,「完全非公開型・医療介護専用SNS MedicalCare Station(メディカルケアステーション)」(以下,MCS)を,県統一の医介連携ネットワークとして採用し,「どこでも連絡帳」と命名して,栃木I C T(情報通信技術)③― 病院スタッフが在宅医療で活躍できる医介連携専用SNSの実際―7191