ブックタイトルかかりつけ医・非専門医のためのレビー小体型認知症診療

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概要

かかりつけ医・非専門医のためのレビー小体型認知症診療

68A 専門的な説明は不要である.家族が知っておくべき病気の特徴と注意すべきこと,薬物療法と介護の問題点をわかりやすく説明することが重要となる. レビー小体型認知症と診断後,患者さんあるいは家族に,病気をわかりやすく説明することが必要になる.専門的な説明では,患者さんならびに家族は病気を理解できないことから,わかりやすい説明を心がける.病気をわかりやすく説明することが重要 レビー小体型認知症の病態を説明するとき,専門的な解説,すなわちレビー小体の成り立ちや診断基準の詳細などを述べても理解を得にくい.家族が最低限理解しておくべきことを,わかりやすく解説することが求められる.家族としては,専門的な知識よりも,今後どうしていったらよいか,認知症が進まないようにするためにどのようなことが必要なのか,日常生活で注意すべきことは何かなどを知りたいのである.病気を理解する視点から説明するコツ 著者は,レビー小体型認知症の病態を家族に説明するとき,以下のように話をしている.「レビー小体型認知症は,認知症を起こす原因として,アルツハイマー型認知症,血管性認知症についで多い病気といわれています.レビー小体型認知症は,脳のなかにレビー小体という異物が溜まることで認知症になることから,そのように命名されているのです.レビー小体型認知症は,もの忘れなどを示す認知症症状と,実際に存在していないものがみえる幻視,さらに動作や歩行が遅くなったり,手が震えたりするパーキンソン症状と呼ばれる状態,の3 つが主な症状です.しかし,必ずしもこの3 つがすべてレビー小体型認知症を家族にQ26 わかりやすく説明するコツを知りたい