ブックタイトル認知症診療に役立つ77のQ&A

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概要

認知症診療に役立つ77のQ&A

44かかりつけ医の先生方の診療スキルで診られる患者さんだけを診療すればよい.ご自身の診療スキルの守備範囲を超える患者さんは認知症専門医療機関に任せればよい.A 認知症患者さんの急増に伴い,かかりつけ医・非専門医の先生方も早期発見・早期対応の視点から認知症診療に参加すべきとの意見が盛んである.ここでは,かかりつけ医・非専門の先生方が認知症診療にかかわるときの診療の目安について筆者の考えを解説する.かかりつけ医の先生方がすべての患者さんを診療する必要はない! 認知症を専門とされない先生方が,認知症を疑われるすべての患者さんを診療する必要はないと筆者は考えている.表20 -1 は,かかりつけ医・非専門医の?かかりつけ医・非専門医の先生方の外来で診療できる患者さん① 典型的な病像を示す患者さん(誰が診ても認知症で間違いないと思われる患者さん)②中等度から高度に進展している患者さん(認知症が進むほど診断は容易)③ご自身の診療スキルで対応が可能な患者さん④周辺症状が目立たないおとなしい患者さん(抗認知症薬だけで診療が可能)? 認知症専門医療機関に紹介したほうがよい患者さん① 病歴や問診・診察から診断が困難(大部分は軽度の段階)あるいはMCI の患者さん② 認知症の存在は確実であるが,その病型診断ができないあるいはその必要性のある患者さん③ご自身の診療スキルで対応ができない患者さん④ご自身で診られない患者さんあるいは診たくない患者さん⑤ 血管性認知症が疑われる患者さん(変性性疾患合併の検索)⑥ 認知症が急激に進行する患者さん(背景に別の病態が潜む)表20 - 1 ご自身で診療できる患者さんと認知症専門医療機関に任せるべき患者さんの目安Q 20かかりつけ医がすべての認知症患者さんを診療しなければならないのですか?かかりつけ医よりかかりつけ医より