ブックタイトル認知症診療に役立つ77のQ&A

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概要

認知症診療に役立つ77のQ&A

36 物忘れが心配,認知症かもしれないと受診してきた患者さんを診療する際,まず考えるべきことは,治療が可能な病態あるいは認知症と類似した病態(以下,治療可能な認知症)を除外することである(図17 -1).ここでは実臨床でよくみられる治療可能な認知症について解説する.うつ・抑うつ状態が最もよくみられる病態 表17 -1 は,筆者が開設する物忘れ外来を受診した1 ,947 名における治療可能な認知症68 名の診断内訳を示したものである.うつ・抑うつ状態が最もよくみ物忘れアルツハイマー型認知症脳血管障害を伴うアルツハイマー型認知症レビー小体型認知症血管性認知症治療可能な認知症図17 - 1 実地臨床における認知症疾患の診断の流れ実臨床では,うつ・抑うつ状態が最も多く認められる病態であり,次いで一過性全健忘や認知症を伴わない幻覚・妄想などがみられる.頻度は低いが,脳腫瘍や慢性硬膜下血腫などの器質的疾患の存在も忘れないようにしたい.Aかかりつけ医よりかかりつけ医よりQ 17実臨床で見落としてはならない治療可能な認知症を教えてください