ブックタイトル認知症診療に役立つ77のQ&A

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概要

認知症診療に役立つ77のQ&A

168 主たる介護者(たとえば,夫婦ふたりの生活で,一方が認知症に進展している場合のその配偶者)が認知症を理解できない,理解しようとしない,認知症に罹患した患者さんに関心がないなど,今後の介護に支障をきたす事例をよく経験する.ここでは,このような介護者に対する対応を考える.認知症を理解できない介護者への対応 認知症を理解できない介護者に対して,忙しい外来のなかで十分時間をかけて説明しても,無駄な結果に終わることが少なくない.筆者の経験では,このような場合,介護者の理解力の不良によることが多い.ほかに同居家族がいるならば,理解力のある家族を呼んで,病態などを説明するのがよい.理解できない介護者以外にしかるべき家族がいないときには,その介護者に,最少限,定期的な通院だけはしてもらうよう指導する(実際にはある時点から通院してこなくなることが多い).定期的な通院のなかで,患者さんが困る状況に対してアドバイスをしていくしか方法はないようである.認知症を理解しようとしない介護者への対応 認知症であることを理解しようとしない家族をみると,理解力の不良もさることながら,患者さんの実情を深刻に考えていないあるいは考えたくない場合や,認知症に対する介護者の認識度の違いを見極め,それに合致した指導を行うのが原則である.理解しようとしない介護者には,具体的な事柄を呈示しながら,説得力のある説明が必要である.Aかかりつけ医よりかかりつけ医よりQ 75主たる介護者が認知症を理解できないので困っています,どう対応したらよいでしょうか?