ブックタイトル事例で解決!もう迷わない抗認知症薬向精神薬のつかいかた

ページ
6/12

このページは 事例で解決!もう迷わない抗認知症薬向精神薬のつかいかた の電子ブックに掲載されている6ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

事例で解決!もう迷わない抗認知症薬向精神薬のつかいかた

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

事例で解決!もう迷わない抗認知症薬向精神薬のつかいかた

50これだけは知っておきたい!?リバスチグミン(イクセロンR パッチ,リバスタッチR パッチ)は,原則として18 mgまで増量すべきであるが,実臨床では消化器系副作用や皮膚症状のために,そこまで増量できない事例も少なくない.?皮膚症状の発現はリバスチグミン貼付継続を困難にさせる最大の要因である.?リバスチグミン13.5 mg の長期継続でも臨床効果は十分期待できる事例がみられる.病 歴もの忘れ外来受診の半年前からもの忘れ症状が目立ってきた.実際に来ていない人が尋ねて来た,通帳やお金がなくなった,みそ汁の作り方がわからないなどと言っていた.朝散歩に出かけたが帰り道がわからずに半日あちこち歩き回った結果,自宅の隣の家に立ち寄り「自分の家がわからない」と訴えていた.季節に合った衣服の選択ができない.縁の下で猫がお産をしている,自宅の周囲に丸太が散乱しているなどの妄想もみられる.諸検査の結果,レビー小体型認知症の可能性を否定できないが,初診の時点ではパーキンソン症状がないこと,および症状の動揺性(浮動性)がみられないことから,アルツハイマー型認知症と診断した.選択すべき薬剤① レビー小体型認知症かアルツハイマー型認知症かの鑑別に困難をきたす事例ではリバスチグミンを選択するとよい(リバスチグミンは,レビー小体型認知症あるいは認知症を伴うパーキンソン病(PDD)に有効な報告がみられる).② 「貼付薬は手間がかかるから処方を希望しない」と介護家族が述べるときには,経口薬のドネペジル塩酸塩(アリセプトR)かガランタミン臭化水素酸塩(レミニールR)を選択する.88 歳,女性,アルツハイマー型認知症皮膚症状のためリバスチグミンを18mgまで増量できず,13.5mg で長期継続している事例8