ブックタイトル事例で解決!もう迷わない抗認知症薬向精神薬のつかいかた

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事例で解決!もう迷わない抗認知症薬向精神薬のつかいかた

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事例で解決!もう迷わない抗認知症薬向精神薬のつかいかた

14479 歳,男性,レビー小体型認知症ドネペジル塩酸塩の臨床効果が3 年以上継続している事例40病 歴75 歳頃からもの忘れ症状が出現し,夜間に何かを探す行動障害があった.主治医に相談したが放置され,77 歳時,運転中に意識が低下し,女性をはねて死亡させた.本人はその事故を覚えていない.最近,部屋の隅に動物や見知らぬおじいさんがいると訴える.深夜3 時に着替えて出て行こうとする.日常生活で動作緩慢や小股歩行がみられる.症状に動揺性はない.選択すべき薬剤① レビー小体型認知症と診断した後,抗認知症薬の使用を考える(2014 年2 月の時点では,いずれの抗認知症薬もレビー小体型認知症に対して保険適応を取得していない).② レビー小体型認知症に有効性が報告されている薬剤はドネペジル塩酸塩ならびにリバスチグミン(イクセロンR パッチ,リバスタッチR パッチ)である.どちらを選択するかの決まった基準はないが,いずれも少量から開始し,注意深く増量していくことが必要である.③ ガランタミン臭化水素酸塩(レミニールR)は,レビー小体型認知症に対して少数例での報告はみられるが,実臨床での有益性は証明されていない.ドネペジル塩酸塩使用の実際① 細粒を使用すると微調整が可能なことから,ドネペジル塩酸塩細粒3 mg から開始するのが望ましい.3 mg で不都合な症状がみられないならば,細粒で5 mg に増量する.5 mg 増量これだけは知っておきたい!?ドネペジル塩酸塩(アリセプトR)がレビー小体型認知症の症状に著効し,長期的維持効果を期待できる事例があるので,一度はドネペジル塩酸塩を試してみる必要がある.?ドネペジル塩酸塩は細粒で処方するのがよい.細粒だと量の微調整が可能なためである.患者さんの様子を十分観察し,把握しながらドネペジル塩酸塩を少量ずつ増やしていく.不都合な症状が出現したら,その前の量に戻して継続する.