ブックタイトル認知症でお困りですか?かかりつけ医の疑問にお答えします

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認知症でお困りですか?かかりつけ医の疑問にお答えします

1561) 納富昭人,田北昌史,古賀 寛,他:老年期痴呆におけるleukoaraiosisの臨床的意義.老年精神医学雑誌,3(2):187-191,1992.2) 池田 学:認知症─専門医が語る診断・治療・ケア,初版,中央公論社,東京,50-53,2010.3)「 認知症疾患治療ガイドライン」作成合同委員会(編):認知症疾患治療ガイドライン2010─コンパクト版2012─.第1版,日本神経学会(監),医学書院,東京,61,2012.4) 田北昌史:高齢者における精神症状には.Modern Physician,27(7):1021,2007.参考文献「雲は必ずいつかは晴れますよ」 物盗られ妄想などのBPSDはほとんどの場合,ある時期がくれば次第に消退していく.これを家族に説明することは大切で,「現在は認知症の精神的な症状として,物盗られ妄想が出現しています.これは認知症の患者さんにしばしばみられる症状で,けっして珍しいものではありません.認知症の初期から中期によく起こる症状です.飛行機が飛んでいて,雲のなかに入るようなものです.これらの症状を改善するには,抗精神病薬という妄想などに効き目があるお薬を飲んでもらいます.飛行機が雲のなかを通るときにシートベルトをするようなものでしょう.でもあまりお薬が多いと,眠くなったり,転んだりという副作用が出ます.ですから少しずつ慎重に使っていきます.でも雲から出ればお薬は要らなくなります.そんなときが必ずきます.雲は必ずいつかは晴れますよ」と介護者に希望をもってもらうようにしている.ワンポイントアドバイス 育児は数万年の歴史がありますが,介護はたかだか数十年の歴史しかありません.人類が今までに経験のないことをしていますから,大変です.しかしあせらず,無理せずにいつかはよいほうに向かうという希望をもってください.実践で知識を整理しよう!