免疫学 Update

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17521.抗体医薬21グロブリンに置換,-ximab),ヒト化抗体(可変部領域のうち相補性決定領域complementaritydeterminingregion(CDR)がマウス由来で,その他をヒト由来免疫グロブリンに置換,-zumab)とヒト抗体(....

17521.抗体医薬21グロブリンに置換,-ximab),ヒト化抗体(可変部領域のうち相補性決定領域complementaritydeterminingregion(CDR)がマウス由来で,その他をヒト由来免疫グロブリンに置換,-zumab)とヒト抗体(完全なヒト型抗体,-mumab)に分類されている.また,免疫グロブリンの一部抗原結合領域Fab(Fragment, antigen binding)やFc(Fragment,crystalizable)を用いる抗体医薬もある.21-2 抗体医薬の特徴 抗体医薬の特徴を表21 - 1 に示す.従来の低分子医薬品と比較して,特異性に優れ,ピンポイントで作用することより,副作用も限られている.ただし,高分子であり,組織移行性が低く,高価である.21-3 抗体医薬の作用機序1 結合阻害 細胞間のシグナル伝達は,サイトカインなどの可溶性因子とその受容体の結合や,細胞膜分子間の結合により惹起されるが,抗体はこのような可溶性因子や受容体,細胞膜分子へ特異的に結合し,競合的に分子間の結合を抑制する.たとえば,抗インターロイキン-6(IL-6)受容体抗体であるトシリズマブは,膜型および可溶型のIL-6 受容体と結合し,IL-6 の受容体への結合を阻止することで,IL-6の作用を抑制する6).? 抗体医薬:標的分子(抗原)と結合する単クローン性抗体を主成分とした医薬品であり,1 つの抗体が1つの標的分子を認識する特異性をもつ.? 生物学的製剤:最新のバイオテクノロジー技術を駆使して開発された薬剤で,生物が産生したタンパク質を応用して作製された抗体医薬を含む.Key Words解説図21-1 抗体医薬の構造相補性決定領域(CDR)マウス単クローン性抗体(-omab)キメラ単クローン性抗体(-ximab)ヒト化単クローン性抗体(-zumab)完全ヒト型単クローン性抗体(-mumab)マウス由来可変部領域マウス由来定常領域ヒト由来表21-1 抗体医薬の特徴低分子医薬品抗体医薬品特異性低いきわめて高い分子量小さい大きい(10万以上)製造方法おもに化学合成おもに細胞から産生剤形おもに錠剤おもに注射剤副作用多様限定作用時間短い長い組織への移行高い低いコスト比較的安価高価