ブックタイトルはじめる!つかえる!看護のための薬理学

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概要

はじめる!つかえる!看護のための薬理学

薬理学とは 3軟膏の塗布などが一般的である(図1-1).新世紀になってからのトレンドは貼付だが,これからも内服が主流であることに変わりはないであろう.詳細については薬物動態の項で薬の吸収や代謝と関係づけて説明する必要があるので,ここでは紹介にとどめる. どんな経路で与薬するにせよ,薬を目的部位に到達させることが肝要である.薬を内臓に到達させたいときに最も確実で迅速な方法は静脈内注射である.同様に,目的部位が皮膚であれば軟膏塗布,気管支粘膜であればエアゾールやドライパウダーの吸入を行う.剤形についてはp.6『薬の形』で解説する.服薬指導とは,患者に対して与薬する薬についての説明や情報提供を行うことである.薬剤師法や保健師助産師看護師法との関係が重要になってくるため,第8 章で解説する.服薬コンプライアンスとは薬剤規定を守ることである.薬の量を自己判断で調整しないことや服薬を中断しないことと大いに関係する.以下の症例は筆者が経験した具体例である.専門用語では怠たい薬やくという.4.服薬指導5.服薬コンプライアンス症 例薬を飲んだといっているが実は…患者は77 歳男性.脳梗塞後のリハビリ目的で入院.退院するまではアスピリンを内服していた.約2年後,急性腸炎のため同じ病院に入院したが,入院時検査で血小板凝集能が正常だった.つまり,在宅療養中にアスピリンを服用していなかった疑いが生じた.本人に問いただすと確かに飲んでいるとのことだったが,家族に問い合わせると自室内から数ヵ月分以上のアスピリンがみつかった.図1-1 いろいろな剤形といろいろな投与方法坐剤外用薬塗布など脳 点眼剤肺気管心臓肝臓胃腸肛門腎臓食道点鼻剤育毛剤軟膏など内服薬錠剤カプセル散剤