ブックタイトルはじめる!つかえる!看護のための薬理学

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はじめる!つかえる!看護のための薬理学

184 看護計算例題2解 法考え方を応用すれば 基本式1 が使える.力価(= 薬の量)とは錠剤だけでなく水剤や注射薬などにも応用できる非常に便利な概念.英語では力価をstrength という. 基本式1’ を変形して数値を代入する.∴ 必要な液量 = 必要な力価 ÷ 薬液の濃度(力価/ アンプル容量)= 800(mg) ÷ 50(mg/mL)= 80050 ( mL)= 16 mL例題3 (看護師国家試験第95 回 午前問題46)解 法グルコン酸クロルヘキシジンは消毒薬である(p.124『6.低水準消毒薬』参照).その汎用品は5%液.0.2%希釈液のおもな使用目的は手指・皮膚の消毒,手術部位の皮膚の消毒,医療用具の消毒など(表7-1).しかし,この問題は以上のような知識を尋ねているわけではない.出題者が求めているのはあくまで計算能力.この例ではかけ算と割り算,正確には少数と分数を含んだかけ算と割り算だけで正解できるが,受験生が%(百分率:パーセント)やmL(ミリリットル)の意味などについては問題ないレベルであることが大前提である. 正解するためには2 段階の計算が必要だ.第1 段階で5%液を何倍希釈するかを計算し,第2 段階で必要な薬液量を計算する.まずは第1 段階の準備.5%を2 倍希釈すると2.5%,10 倍希釈すると0.5%,25 倍希釈すると0.2%,100 倍希釈すると0.05%という具合に希釈度が上がれば溶質(= 消毒薬)の濃度が下がる.式にすると,5 ÷ 2 = 2.5,5 ÷ 10 = 0.5,5 ÷ 25 = 0.2,5 ÷ 100 = 0.05.これらを一般化すると次式のようになる. 抗てんかん薬バルプロ酸ナトリウムを800 mg を経口投与する.シロップ1 mL 中の力価は50mg.必要な薬液量はいくらか.基本式1’ 薬液の濃度(力価) × 必要な液量 = 必要な力価 5%グルコン酸クロルヘキシジンを用いて0.2%希釈液1,000 mL をつくるのに必要な薬液量はどれか. 1)10 mL 2)20 mL 3)40 mL 4)50 mL