ブックタイトルスッキリわかる!グングン身につく!生化学ドリル

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概要

スッキリわかる!グングン身につく!生化学ドリル

9. アミノ酸とタンパク質 97アミノ酸が水に溶けると,カルボキシ基は水素イオンを放出して負に,アミノ基は水素イオンを捕捉して正に荷電する イオンとなる(アミノ酸は電解質,図9-2).2 つの基を中心とする解離基がイオン化するpH はアミノ酸特異的で,両電荷の釣り合うpH を といい,pI と表す.多くのアミノ酸はpIが5 ?6 であるが,なかには側鎖に塩基性基をもつ塩基性アミノ酸( , ,ヒスチジン)やカルボキシ基をもつ酸性アミノ酸( ,グルタミン酸)もある.アミノ酸の物理化学的性質はタンパク質の性質にも反映される. ペプチドアミノ酸がペプチド結合で複数連結したものをペプチドという(図9-3).化学的に合成することもできるが,生体では遺伝子(DNA)の塩基配列に従ってつくられる.アミノ酸が10 個程度,あるいはそれ以下のものは ,それ以上のものは というが,分類基準はそれほど厳密でない(アミノ酸が数十個以上のものはタンパク質といって区別する場合もある).ペプチドには生理活性(例:グルカゴン,バソプレッシン)や毒性(例:貝毒の一種,ヘビ神経毒)をもつものが多い.ペプチド結合はアミノ基と の間で水が除かれて形成される. ペプチドの末端にはそれぞれ遊離のアミノ基と があり, それぞれ(N末端),カルボキシ末端(C末端)という.生合成ではC末端の方向に鎖が伸長する.B図9-2 アミノ酸のイオン化H+H+ 等電点のpH H+H+HOOC CHR+陽イオン型陰イオン型NH3-OOC CHR+NH3-OOC CHRNH2?より ?    いpH より ?    いpH図9-3 アミノ酸からジペプチド(ペプチド×2)の生成+ H2N C C N C COOHH OHアミノ酸1 アミノ酸2R1 R2Hペプチド結合側鎖1 側鎖2主鎖アミノ末端(N末端)カルボキシ末端(C末端)?H2NHR1C COOH H2NHR2C COOH