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カテゴリー: 地域医療  |  栄養学

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在宅医療の技とこころシリーズ

在宅栄養管理

経口から胃瘻・経静脈栄養まで

改訂2版

みその生活支援クリニック 小野沢 滋 編著

定価

3,960(本体 3,600円 +税10%)


  • A5判  273頁
  • 2016年9月 発行
  • ISBN 978-4-525-26502-1

経口?経管? この本を読んで考えよう!

栄養士のいない診療所でも大丈夫!
この本さえあれば,経口から経管までの栄養管理をある程度自信をもって実践できるようにと編まれている.
今改訂では,厚労省や老年医学会のガイドラインを受けて栄養にまつわる倫理的問題を全面刷新,サルコペニア,COPD,心不全,糖尿病など疾患ごとの栄養管理も一層充実した.

  • 序文
  • 目次
序文
 本書の第1版が出版され,数年がたった.その間,地域包括ケアが叫ばれ,地域には高齢者専用の住宅が建ち並び,在宅医療も居宅のみならず,そういった「施設」在宅も大きなウエイトを占めるようになった.また,テレビでも食の支援が特集されたり,平穏死の本がベストセラーになったりと,高齢者の栄養を取り巻く環境も大きく変わりつつある.
 第1版作成当時と比べ,胃瘻の造設件数は激減している一方で,病院での倫理カンファレンスが激増しているという話はいっこうに聞かない.つまり,きちんと手順を踏むことなく,栄養の差し控えが成されている可能性が極めて高いと考える.
 第2版では,このような現状を考え,特に倫理の項目を拡充した.2人の日本を代表する臨床倫理の専門家に基本的な事項をご執筆いただくとともに,様々な現場で活躍する方々から,人工栄養についてそれぞれの方が考えていることについて自由に語っていただいた.是非,この倫理の章はご一読いただければ幸いである.
 在宅医療の現場に目を向けると,経口摂取の支援は多くの困難を伴っている.患者さん本人の経済的な問題も大きい.また,現実問題として,介護職員の人手不足は深刻で,時間の掛かる食支援を受けられるのは,家族に恵まれた人や一部の心ある施設,高級施設に入所中の方に限られる.
 問題は山積みなのだが,それぞれの現場では,悩みながら最善を尽くそうとされていると思う.本書は,そういった現場で悩んで診療されている方,看護をされている方,栄養指導をされている方,介護をされている方が,手にとったとき,少しでもその悩みを解決する一助になればと考えて編集された.本書が手に取られた方の一助になれば幸いである.

2016年7月
みその生活支援クリニック 小野沢 滋
目次
Ⅰ.高齢者が食べられない時の対処
 1.在宅医療と低栄養
  Tips1 在宅での体重測定
  Tips2 寝たきりの人の身長を測ろう
 2.高齢者の栄養評価
  Tips3 高齢者と脱水
  Column 在宅チーム医療に管理栄養士の活躍の場を
 3.栄養投与量の決め方
 4.栄養投与経路の選択の実際
 5.経口摂取者へのアプローチ
  A.摂食嚥下機能評価と嚥下訓練
  Column 在宅診療における歯科医の役割
  B.食事摂取量の調査
  C.不足量充足のためのアプローチ
 6.経管栄養へのアプローチ
  A.胃瘻(PEG)の造設・管理と地域連携
  B.PTEGの適応と管理
  C.経鼻胃管の管理
  D.栄養剤の選択
  E.栄養剤の固形化
  Tip4 経管栄養の家族指導
 7.経静脈栄養患者へのアプローチ
 8.在宅栄養管理における感染

Ⅱ.栄養にまつわる倫理的な問題と考え方
 1.意思決定プロセスの臨床倫理 厚生労働省と老年医学会のプロセス・ガイドライン
 2.栄養を巡っての様々な考え方
 3.臨床倫理の実践方法

Ⅲ.在宅でよくみる各種疾患の栄養管理
 1.サルコペニア
 2.褥瘡の栄養管理
 3.腎臓病・腎不全患者への対応
 4.肝不全・肝硬変患者への対応
 5.神経難病患者への対応
 6.慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者への対応
 7.心不全患者への対応
 8.糖尿病患者への対応
  Tips5 訪問栄養食事指導の算定
  Tips6 訪問栄養指導:様々な試みその1
  Tips7 訪問栄養指導:様々な試みその2
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