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カテゴリー: 薬理学  |  基礎看護学

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イラストで理解するかみくだき薬理学

改訂2版

阪南市民病院 薬剤部/医療安全管理室 町谷安紀 著

定価

2,530(本体 2,300円 +税10%)


  • B5判  190頁
  • 2020年8月 発行
  • ISBN 978-4-525-14082-3

1テーマ2ページで完結!フルカラーでとってもわかりやすい薬理学

医療従事者であれば薬とのかかわりは避けられない.しかし,薬の種類は多様であり,まずは薬の役割を把握することが大切である.本書では身近な疾患を例に,健康な状態からどのようにバランスを崩して,どのように薬で戻していくのかをできる限りかみくだいて解説した.改訂版では重要な薬剤も見直し,薬理学の下地作りに最適な一冊である.

  • 目次
  • 序文
目次
第1章 薬の特徴と体の関わり
 1-1 薬の種類と特徴1(内服薬)
 1-2 薬の種類と特徴2(外用薬)
 1-3 薬の種類と特徴3(注射薬とまとめ)
 1-4 体と薬物動態
 1-5 依存と薬物中毒
 1-6 小児と高齢者
 1-7 妊婦と授乳婦
 1-8 薬の管理
 1-9 薬と情報
 1-10 薬と医療(患者)安全

第2章 神経の疾患と治療
 2-1 神経の構造・分類とはたらき
 2-2 刺激が伝わるしくみと作用
 2-3 末梢神経のはたらきと疾患の治療
 2-4 中枢神経に関連する疾患の理解のポイント
 2-5 中枢神経の伝達物質が多い疾患
 2-6 中枢神経の伝達物質が少ない疾患
 2-7 局所麻酔のしくみ─末梢神経への作用を抑えるしくみ
 2-8 全身麻酔のしくみ─中枢神経への作用を抑えるしくみ
 2-9 睡眠薬は中枢麻酔薬
 2-10 神経の慢性疾患であるてんかん

第3章 心臓と血液と腎臓に関連する疾患と治療
 3-1 血液が流れるしくみ─心臓・血管・腎臓のはたらき
 3-2 高血圧の原因と治療【メタボ関連疾患】
 3-3 心臓の疾患と治療1─虚血性心疾患
 3-4 心臓の疾患と治療2─心不全
 3-5 心臓の疾患と治療3─不整脈
 3-6 腎臓のはたらき
 3-7 利尿薬のしくみと副作用
 3-8 血液の異常に関連する薬物1─脂質異常症【メタボ関連疾患】
 3-9 血液の異常に関連する薬物2─貧血,抗凝固薬

第4章 微量だが体内で重要な役割を果たす物質と関連する疾患
 4-1 ホルモンのはたらき
 4-2 血糖に関わるホルモン1─糖尿病のきほん【メタボ関連疾患】
 4-3 血糖に関わるホルモン2─糖尿病とインスリン【メタボ関連疾患】
 4-4 下垂体ホルモンが刺激する器官と関連する疾患1─副腎皮質・髄質ホルモン
 4-5 下垂体ホルモンが刺激する器官と関連する疾患2─甲状腺ホルモンと副甲状腺ホルモン
 4-6 下垂体ホルモンが刺激する器官と関連する疾患3─性ホルモンと経口避妊薬
 4-7 消化酵素と補酵素─消化液とビタミンのはたらきと治療

第5章 気管(支)や肺に関連する疾患と治療
 5-1 気管(支)と肺のはたらき
 5-2 呼吸に関連する疾患─気管支喘息と咳止め,痰切り
 5-3 呼吸に関連するその他の疾患─誤嚥性肺炎,慢性閉塞性肺疾患,睡眠時無呼吸症候群,気胸

第6章 消化管に関連する疾患と治療
 6-1 消化管(口~おしりの穴)のはたらきと潰瘍
 6-2 消化管に関連するその他の疾患と治療
 6-3 上部・下部内視鏡検査
 6-4 経管栄養と薬

第7章 肝臓・胆管系・すい臓に関連する疾患と治療
 7-1 肝臓のはたらき
 7-2 肝臓の疾患と治療─肝炎,肝硬変と肝がん,アルコール性肝障害
 7-3 胆管系とすい臓の疾患と治療

第8章 体外からの防御のしくみ
 8-1 免疫の構成とはたらき
 8-2 免疫機能を強める薬と予防接種
 8-3 アレルギーの分類と抗体
 8-4 アレルギーの疾患と治療
 8-5 炎症と抗炎症薬
 8-6 自己免疫疾患─膠原病(リウマチ性疾患,SLE),炎症性腸疾患

第9章 がん(悪性新生物)と治療
 9-1 がん(悪性新生物)
 9-2 抗がん薬総論
 9-3 抗がん薬各論と副作用1
 9-4 抗がん薬各論と副作用2
 9-5 抗がん薬の副作用への対応
 9-6 がんの痛みの特徴と評価
 9-7 がんの痛みの種類と治療
 9-8 WHO方式三段階除痛ラダーと薬の使い方
 9-9 医療用麻薬の副作用対策

第10章 感染症と治療
 10-1 感染症の考え方と細菌の種類
 10-2 細菌感染症治療のきほん
 10-3 抗菌薬治療のしくみとはたらき
 10-4 結核
 10-5 ウイルスの特徴と種類1
 10-6 ウイルスの特徴と種類2
 10-7 真菌の特徴と種類
 10-8 感染経路と標準予防策
 10-9 病原体と消毒薬
 レベルUP↑ 感染症治療 抗菌薬,もう一歩

第11章 その他の各器官に関連する疾患と治療
 11-1 代表的な眼の疾患─緑内障,白内障,ドライアイ
 11-2 皮膚疾患と褥瘡の治療
 11-3 骨折と治療
 11-4 輸液の特徴

 章末問題(解答・解説)
 略語一覧
序文
 本書は2018年に発刊して以来,おかげさまで多くの大学,短期大学,専門学校で教科書としてご使用いただきました.また,学生や医療スタッフのみなさまから「生理学と薬理学のつながりがイメージしやすい」といったご感想をいただくことができ,筆者にとって望外の喜びとなりました.本書では,「その薬が体のどこで作用する,あるいは作用させたいのかイメージできない」ことから脱却するため,体のしくみ,疾患の発生要因,薬を使用する目的やしくみを順序だてて理解することが重要である,というコンセプトでまとめており,これにご賛同いただけたものと安堵しました.
 しかしながら,医療,とりわけ薬の情報は刻一刻と更新され続けています.新薬のほかに,医療費の抑制を目的とした後発品の導入など,次々と確認しなければならないことは増え続けています.また,医薬品という「物」のほか,それらを扱う「人(患者さんや医療スタッフ)の考え方」も常に変化しているので,ひとつ改善してもまた新しい問題が発生してきます.医薬品の関わる医療事故が報道されることはありますが,実際は氷山の一角と言っても過言ではないでしょう.安全な医療の提供が重要視されるなか,臨床現場が意識しなければならないのは当然として,学生にとっても重要です.それは国家試験でも取り上げられる可能性が高いと考えられるからです.
 そこで今回の改訂では,医薬品のアップデート,国家試験の動向に合わせた変更に加えて,筆者が医療安全管理者という立場から,臨床現場で注意しておいた方が良いと感じたことも含めています.また,「具体的な薬剤名で追記してほしい」というご要望にも応えました.ただし,初学者の方は一部の重要な薬剤を除き,「名称を覚えることよりも,まず薬を使う理由と疾患を改善する流れの理解」を重視していただきたいと思っています.なお,追加した薬剤は慎重に選んだつもりですが,引き続きご意見・ご感想をいただければ誠に幸甚に存じます.
 本書は,逆説的ではありますが「国家試験で問われる内容は臨床現場でも重要な実用部分,医療安全に関わる部分が問われている」という考え方を重視しています.そのため,将来医療従事者を目指す学生はもちろん,医療現場で日々業務を行っている,あるいはブランクがある医療スタッフの方にもお役に立てるものと思います.ただし,本書は薬物治療の「全体像と流れの理解」に主眼を置いております.臨床現場におきましては,専門科などに合わせて成書で掘り下げていただきたく思います.
 最後に,本書をご活用いただき貴重なご意見を下さった,教育者,学生,医療現場のスタッフのみなさまに深謝申し上げます.また,書籍の作成にあたりましては,南山堂編集部や制作スタッフの方には本当にお世話になりました.この場を借りてお礼を申し上げます.

2020年7月
町谷安紀
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