ブックタイトル薬局6708

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概要

薬局6708

薬 局 2016 Vol.67, No.8 2451 17被相互作用薬の投与経路によるDDIの受け方の違いを規定する部分とは?ここでは話をシンプルにするために,DDIがある標的分子の機能変動を同程度引き起こす場合を想定して,被相互作用薬の投与経路が経口投与の場合と,静脈内投与の場合について,血中濃度の変動度合いを比較しながら進めていきたいと思う.まず,静脈内投与された薬物の挙動と経口投与された薬物の挙動の差異について考える.経口投与された薬物は,①その一部が消化管腔内を通過しきる前に消化管上皮細胞に取り込まれ,②消化管上皮細胞内での代謝による消失を免れて門脈に到達し,③その後肝臓を一回通過して(初回通過効果),循環血中に入る(図1).その後は,静脈内投与された薬物と同じ運命をたどる.ここで,経口投与された薬物のうち循環血中に到達できる薬物量の割合はバイオアベイラビリティ(F)と定義されており,経口投与時の血中濃度―時間被相互作用薬が静脈内投与と経口投与される場合では,DDIの強さには違いが認められ,その差はバイオアベイラビリティの変動に起因する.DDIの強さの投与ルート依存性は,消化管吸収の変動の大きさと,肝クリアランスの大小関係によって決定される.被相互作用薬が経口投与される場合,AUC上昇率はクリアランスの大小関係によらず一定であるが,血中濃度推移の変動の仕方は異なることに留意すべきである.前田 和哉東京大学大学院薬学系研究科 分子薬物動態学教室 講師投与経路(経口・注射)でDDIの強さに違いはありますか? 臨床上問題となるケースはどのようなものでしょうか?■ DDIの基本とピットフォール! エキスパートが答えるQ&A ?? ?図1 バイオアベイラビリティの決定要因Fa:消化管膜透過率,Fg:消化管上皮細胞アベイラビリティ,Fh:肝アベイラビリティ①Fa 消化管上皮細胞 ②Fa・Fg 肝 臓 ③FaFgFh消化管管腔門脈循環血1-Fg 1-FhFeature | 薬物相互作用