ブックタイトル薬局6708

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概要

薬局6708

薬 局 2016 Vol.67, No.8 2547 113スルホニル尿素薬とグリニド系薬についてスルホニル尿素(SU)薬は,ATP感受性K+(KATP)チャネルのSU受容体(SUR)に結合し,膵β細胞からのインスリン分泌を促進させる.SU薬はその確実な血糖降下作用から近年に至るまで2型糖尿病の治療における中心的役割を担ってきた.日本では1950年代頃に第一世代(トルブタミド,クロルプロパミドなど)のSU薬が発売された.1970年代に入りより作用の強い第二世代(グリベンクラミド,グリクラジド),1990年代に第三世代(グリメピリド)が登場してからは,第一世代のSU薬は現在ほとんど使用されていない.グリニド系薬はSU骨格をもたないが,SURに結合してインスリン分泌を促進する.グリニド系薬はインスリン分泌促進作用が速やかに現れ,SURとの結合が弱いため作用は短時間で消失することから速効型インスリン分泌促進薬と称される.初期インスリン分泌が障害され食後高血糖を呈する患者に適している.薬物相互作用薬物相互作用は,吸収,分布,代謝,排泄の過程で他の薬物の体内動態に影響を与える薬物動態学的相互作用と,作用部位において薬剤の薬理作用の協力や拮抗によって起こる薬力学的相互作用に分類される.1 薬物動態学的相互作用SU薬(第二世代・第三世代)とグリニド系薬の薬物動態学的相互作用の例を表1に示した.シトクロムP450(CYP)2C9で代謝されるものが多いが,グリベンクラミドはCYP3A4,スルホニル尿素(SU)薬とグリニド系薬剤で最も注意すべき副作用は低血糖である.CYPの強力な阻害薬や他の糖尿病薬との併用時には低血糖に留意する.SU薬で治療中の患者にDPP―4阻害薬やGLP―1受容体作動薬などのインクレチン関連薬を追加投与する場合,SU薬は減量すべきである.患者に対しては,低血糖時の症状や対応について指導しておく.血糖自己測定(SMBG)の活用も有用である.谷藤 亜希子神戸大学医学部附属病院 薬剤部 主任スルホニル尿素薬・グリニド系薬■ 治療域が狭い・副作用が出やすい薬剤におけるDDIマネジメントの実践例! ?? ?Feature | 薬物相互作用