ブックタイトル薬局6708

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概要

薬局6708

薬 局 2016 Vol.67, No.8 2529 95はじめに近年,新たな経口抗凝固薬(NOACあるいはDOACと略されているが,ここでは以下NOACと略す※注)が開発されてきており,すでに複数の薬剤が臨床で使われている.具体的には,直接トロンビン阻害薬であるダビガトラン,活性化血液凝固第Ⅹ因子(FⅩa)阻害薬であるリバーロキサバン,アピキサバン,エドキサバンが承認されており,非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制などに対して使用可能である.本稿では現時点で承認されている経口抗凝固薬(ワルファリン,ダビガトラン,リバーロキサバン,アピキサバン,エドキサバン)の相互作用とそのマネジメントについて概説する.ワルファリンと相互作用ワルファリンは,心房細動や人工弁置換術ワルファリンは,主な薬理活性体であるS ―ワルファリンの代謝酵素であるCYP2C9の活性に大きな変動を及ぼす薬剤との相互作用が臨床的に重要となる.ワルファリンのCYP2C9活性変動による相互作用としては,フルオロウラシル系抗悪性腫瘍薬,ミコナゾールゲル,アミオダロン,ブコローム,ベンズブロマロン,リファンピシン,アプレピタントなどの併用に特に注意が必要である.NOACはワルファリンに比べて相互作用を引き起こす薬剤は少なくても,相互作用で血中濃度が変動した際に血液検査で効果や副作用への影響を十分にモニターできないことや,重大な出血の際の対策が十分確立しておらず,相互作用にやはり十分注意する必要がある.NOACは各薬剤で経口クリアランスにおけるP―糖タンパク,CYP3A4,腎の寄与が異なり,注意すべき相互作用や相互作用の程度が薬剤によって異なる.また,腎排泄の寄与があるので,腎機能障害時にはP―糖タンパクやCYP3A4の阻害薬との併用にはより注意が必要となる.大野 能之東京大学医学部附属病院 薬剤部 助教・副薬剤部長抗凝固薬■ 治療域が狭い・副作用が出やすい薬剤におけるDDIマネジメントの実践例! ?? ?※注: 当初,new oral anti-coagulant(NOAC)といわれていたが,いつまでもnewではないため,novel oral anti-coagulant,non-vitamin Kantagonist oral anti-coagulant ともいわれるようになった.さらに,国際血栓止血学会は,direct oral anti-coagulant(DOAC)という用語への統一化を推奨している.Feature | 薬物相互作用