ブックタイトル薬局6708

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概要

薬局6708

薬 局 2016 Vol.67, No.8 2511 77誘導の相互作用は代謝酵素分子種,基質薬のCR,阻害薬のICからCR―IC法によりAUC変化が予測できる.CR―IR法は複数の代謝酵素分子種および遺伝子多型がある場合にも容易に拡張できる.阻害と誘導が同時に起きる場合の予測は一般には困難である.多剤併用の場合は,相互作用のマネジメントと多剤併用のマネジメントを使い分ける必要がある.樋坂 章博千葉大学大学院薬学研究院 臨床薬理学研究室 教授PISCSの代謝酵素誘導やCYP3A4以外の代謝酵素への適用―遺伝子多型などさまざまな状況への拡張―■ 臨床現場でのDDIマネジメントの即戦力!PISCSを使いこなす! ?? ?はじめに前項(p 66)ではCYP3Aに限定して阻害による経口剤の相互作用のマネジメントについて述べたが,本稿では誘導や他の分子種へのPISCSの拡張,さらに複数の分子種や多数の薬剤が関与する場合,遺伝子多型の場合,さらに多剤併用の場合の考え方について解説する.CR―IC法による誘導の相互作用の予測薬物代謝酵素誘導の場合は,以下の式でAUCの変化の予測を行うことができる1).AUC decrease= ……式1式1で,CR(contribution ratio)は各CYP分11+CR・IC子種における基質薬のクリアランスへの寄与率,ICは“increase in clearance”であり,ICは誘導による代謝クリアランスの増加分を表すパラメータである.ICが0の場合に誘導によるクリアランス変化はない,1の場合には誘導で代謝クリアランスは2倍になるとの関係が成立する.前項(p 66)で述べたように,阻害薬の阻害率(inhibition ratio : IR)を用いて,阻害薬による基質薬のAUCの変化率は式2で表すことができる.AUC increase= ……式2式1と式2の類似性は明らかで,IR=-ICと考えると2つの式は一致する.この誘導の予測のための式1で大変ユニークな特徴は,CRについては代謝酵素阻害による相互作用試験から得られた式2の値を用いている点にあ11-CR・IRFeature | 薬物相互作用