ブックタイトル治療 100巻 2月号

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概要

治療 100巻 2月号

174 Vol.100,No.2〈2018.2〉地域による中毒の特徴 ─ 都会に多い中毒問診 のポイント● いつ,何を,どれだけ摂取したのか● 普段の飲酒量はどの程度か● 自殺企図の有無患者 へのフォロー● 再発の防止● 生活習慣の改善● 周囲のフォローの確立はじめに アルコールというとビールやワインなどの飲酒のイメージが強いが,その成分はエタノールであり,アルコール中毒を語るうえではそれ以外のアルコール属も把握しておく必要がある.アルコール属には,エタノール以外にメタノール,エチレングリコール,イソプロピルアルコール,プロピレングリコール,ジエチルグリコールが存在し,頻度は高くないものの,メタノールやエチレングリコールの中毒症例は時に遭遇する.これらは早期認識・早期治療が予後に直結するため,疑うポイント,初療に関して頭に入れておく必要エタノール以外に頭に入れておくべきアルコール中毒09わからなければ本文を読んでみたほうがいいカモアルコール中毒に関して誤っているものを以下より2つ選べ.①メタノール中毒患者にはエタノールが有効である.②アルコールの血中濃度を一般の血液検査結果から推定することは困難である.③メタノールはすみやかに吸収され,30 ?60分程度で最高血中濃度に達する.④活性炭は早期に投与すれば有効である.⑤アニオンギャップ開大性代謝性アシドーシスが診断に寄与する.気になる答えは論文の最後で!坂本 壮順天堂大学医学部附属練馬病院 救急・集中治療科/西伊豆健育会病院 内科