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「薬局」2016年7月 Vol.67 No.8

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2016年7月 Vol.67 No.8
薬物相互作用
適正なDDIマネジメントを実践するためのポイント

定価:2,200円(本体2,000円+税10%)

特集の目次

■特集にあたって(大野 能之)
■DDIの基本とピットフォール!エキスパートが答えるQ&A
・DDIはどのように起きるのですか?(前田 和哉)
・投与経路(経口・注射)でDDIの強さに違いはありますか? 臨床上問題となるケースはどのようなものでしょうか?(前田 和哉)
・外用剤(吸入剤・点眼剤など)でも臨床上問題となるDDIは起きますか?(大谷 壽一)
・吸収過程のDDIについては,併用のタイミングをずらせば問題ないですか?(大谷 壽一)
・タンパク結合によるDDIが臨床上重要な変化をもたらさないことが多いのはなぜですか?(小川 竜一)
・代謝酵素の基質同士を併用した場合,臨床上DDIは問題になりますか?(工藤 敏之 ほか)
・代謝阻害の相互作用はどれくらい持続しますか?(工藤 敏之 ほか)
・代謝誘導の相互作用はどれくらい持続しますか?(内田 信也)
・添付文書のDDI情報はどのように作られるのですか?(齋藤 充生)
・最新のDDI情報を正確に効率よくキャッチアップするにはどうしたらいいですか?(齋藤 充生)
■臨床現場でのDDIマネジメントの即戦力!PISCSを使いこなす!
・Pharmacokinetic Interaction Significance Classification System(PISCS)による網羅的DDI予測とマネジメント -CYP3A4阻害を例として-(樋坂 章博)
・PISCSの代謝酵素誘導やCYP3A4以外の代謝酵素への適用 -遺伝子多型などさまざまな状況への拡張-(樋坂 章博)
・PISCSによるDDIマネジメントの実践(大野 能之)
■治療域が狭い・副作用が出やすい薬剤におけるDDIマネジメントの実践例!
・抗凝固薬(大野 能之)
・ジギタリス製剤(木村 丈司)
・スルホニル尿素薬・グリニド系薬(谷藤 亜希子)
・トリアゾール系抗真菌薬(見野 靖晃)
・抗てんかん薬(山本 吉章)
・オキシコドン(百 賢二)
・メトトレキサート(土岐 浩介)
・カルシニューリン阻害薬(三浦 昌朋)
・抗悪性腫瘍薬(タモキシフェン,タキサン系)(川上 和宜)
・抗悪性腫瘍薬(ボルテゾミブ,ビンカアルカロイド系)(岩本 卓也)
・抗悪性腫瘍薬(フッ化ピリミジン系)(佐藤 宏樹)

シリーズ

■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える! 第4回
便が出ないと調子が出ない
(矢吹 拓)
■医療マンダラ 〜思考と感性のセンスを磨く〜
「直感」の力 〜少しの情報を頼りにしてでも,一目で本質を見抜く力を磨く!〜
(中野 重行)
■医療従事者のギモンや困ったに答える!トラブルに巻き込まれない著作権のキホン
(服部 誠)

巻頭言

 医薬品の適正使用には,医師による疾病に対する診断と処方,薬剤師による処方支援,処方監査と正確な調剤ならびに情報提供が不可欠である.1990年代前半に起きた抗ウイルス薬と抗がん薬との薬物相互作用(DDI)により生じたソリブジン事件では,15人もの犠牲者を出し,これを受けて医薬品添付文書の問題点が議論され,DDI記載要領が改定された.2000年代になると,臨床試験がない組み合わせのDDIの強度も予測可能な方法が考案され,2014年に発出された『医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン(最終案)』では,DDIの影響の強度に基づいた相互作用薬と被相互作用薬の分類ごとに注意喚起を行う考え方が新たに取り入れられた.このように,DDI情報の考え方と情報提供のあり方については,大きな転換期を迎えている.
 そこで今回,DDIにスポットをあて,DDIの基礎知識ならびにピットフォール,DDIの影響の強度を考慮したDDIマネジメントの基礎と実践,および治療域が狭い・副作用の起きやすい薬剤のDDIマネジメントをいかに実践するか,について,わが国を代表するエキスパートの先生方にご解説いただいた.薬剤師としてDDIのマネジメントに本質的にかかわることで,医療の質が向上することに,本特集が少しでもお役に立てれば幸いである.

大野 能之
東京大学医学部附属病院 薬剤部 助教・副薬剤部長