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「薬局」2013年12月 Vol.64 No.13

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2013年12月 Vol.64 No.13
進化する経皮吸収型製剤
剤形のメリットを活用するコツ

定価:2,052円(本体1,900円+税8%)

特集の目次

■特集にあたって(大谷 道輝)
■経皮吸収型製剤による治療効果とアドヒアランス(伊賀 勝美)
■経皮吸収メカニズムと皮膚の状態(藤井 まき子)
■経皮吸収型製剤のタイプと使用感(川原 康慈)
■経皮吸収型製剤による皮膚へのトラブルとその対策・対応(塩原 哲夫)
■経皮吸収型製剤の誤使用による全身副作用のリスク(原田 大 ほか)
■MRI,AED施行時における経皮吸収型製剤使用の注意点(岡本 禎晃)
■経皮吸収型製剤におけるジェネリック医薬品の同等性と付加価値(丸山 徹)
■添付文書だけでは分からない経皮吸収型製剤のメリット・デメリット
・オキシブチニン塩酸塩(丸山 徹)
・ロチゴチン(池村 舞 ほか)
・リバスチグミン(野澤 茜 ほか)
・フェンタニル(高尾 斎昭 ほか)
・ブプレノルフィン(大谷 道輝)
・ツロブテロール(篠崎 聡 ほか)
・ビソプロロール(木津 純子 ほか)
・硝酸イソソルビド/ニトログリセリン(篠崎 陽一 ほか)
・エストラジオール/エストラジオール・酢酸ノルエチステロン(飛田 夕紀ほか)
・患者の質問に答えるための「経皮吸収型製剤のADME」の知識(川野 千尋 ほか)
・スイッチOTC化経皮吸収型製剤の特徴と服薬指導のポイント(柳原 良次)
・経皮吸収型製剤の開発状況と今後の展望(森 大輔ほか)

コラム
ペンレス®テープ18mg使用時には過量投与による中毒に注意(篠崎 聡)

TOPICS

・20世紀の新生児医療を変えたサーファクタント補充療法
・慢性腎臓病患者への非カルシウム系リン吸着剤の適応は?
・薬物代謝酵素の遺伝子多型に対する投与設計には積極的に参画を!
・アルツハイマー病治療用貼付剤の場合、製剤のサイズは皮膚障害に影響しない!?

シリーズ

■目指せ感染症マスター! 抗菌薬処方支援の超実践アプローチ
発熱と腰背部痛を主訴に入院となった患者
(山田 和範/岸田 直樹)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■認定薬剤師研修の広場
主体性を発揮する~薬剤師3.0を実践するために~
患者から情報を引き出す3つのワザ~魔法の言葉つき~
(安田 幸一)
■Pharm.D.を取り巻く医療環境レポート
・病院環境におけるペン型インスリン注入器の生物学的汚染
・保険薬局のヘルスケアに関連する感染症の発生(2000~2012年)
(木村 利美 ほか)
■メディカル・アプリ情報室
メモはどこへ行った?
(渋谷 正則)
■精神科薬剤師の事例でみつけた薬学管理Tips -観察・監査・対応の着眼点-
抗精神病薬の副作用
(齋藤 百枝美 ほか)
■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
ギロトリフ/テビケイ
(石居 昭夫)

付 録

■総目次(2013年,Vol.64)

特集にあたって

 日本人にとって湿布薬などの「貼り薬」は馴染み深い薬であり、古くから大衆薬として広く使用されてきた日本特有の製剤である。このような歴史の中で、第15改正日本薬局方に「経皮吸収型製剤」が製剤総則の新たな剤形として追加された。しかし、経皮吸収型製剤は有効成分を全身循環血流に送達することを目的とした皮膚外用剤の総称であり、1つの剤形として分類することが難しかった。
そのため、第16改正日本薬局方では「皮膚などに適用する製剤」の「貼付剤」の中に「テープ剤」と「パップ剤」として分けて収載された。
 「テープ剤」は2000年までは10種類程度であったが、近年、降圧薬、アルツハイマー型認知症治療薬、過活動性膀胱治療薬などが開発され、現在では20種類を超えている。経皮吸収には薬物の分子量が大きく影響し、500ダルトン以上大きな薬は透過が困難となるという「500ダルトンルール」がある。これに対しても、従来のイオントフォレシスに加え、マイクロニードルアレイなど新しい手法も開発されている。皮膚は最大の臓器であり、患者のアドヒアランスやQOLを考慮すると優れた剤形であることは明らかである。「テープ剤」は体内動態からも安定した治療効果と副作用の防止に有用な剤形であり、慢性疾患に適した剤形である。
 一方、日本人は古くから「貼り薬」として貼付剤に親しんできたことから、全身吸収を目的とした「テープ剤」についても安易に使用する傾向がある。薬剤師は個々の「テープ剤」をしっかりと理解した上で、患者の適正使用に勤めることが大切である。

大谷 道輝
東京逓信病院 副薬剤部長