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「薬局」2011年10月 Vol.62 No.11

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2011年10月 Vol.62 No.11
エビデンスと臨床経験に基づいた
がん領域の漢方治療

定価:2,052円(本体1,900円+税8%)

特集の目次

■特集にあたって(今津嘉宏)

■がん治療の歴史からひも解く「西洋医学と漢方医学」の有用性(安達 勇)

■今日のがん治療を支える漢方薬のエビデンス(河野 透)

■漢方医学的視点からみたがん患者が呈する基本的病態(星野惠津夫ほか)

■がん領域で有効な漢方薬~補剤のしくみと使い方~(済木育夫)

■がん薬物治療の副作用軽減を目的とした漢方治療
・がん治療の副作用に有効な漢方薬~とくに手術後の漢方薬治療~(佐々木一晃ほか)
・漢方薬の術前投与が手術侵襲に及ぼす効果~補中益気湯の術前投与とSIRS/CARSの制御~(齋藤信也ほか)
・フルオロウラシル系薬(太田惠一朗)
・シスプラチン(沖本二郎)
・オキサリプラチン関連の末梢神経障害に対する副作用対策(進藤吉明)
・イリノテカン~イリノテカン投与に伴う下痢の発生機序と半夏瀉心湯の効果について~(森 清志)
・タキサン系薬剤(日高隆雄)

■漢方・補完代替医療による診療科横断的ながん患者のマネジメント
・栄養管理に有効な漢方薬とその使い方(今津嘉宏ほか)
・緩和ケアにおける“漢方薬”というツールの重要性(園部 聡ほか)
・がんの経過に伴う症状へ有効な漢方薬とその使い方(川原玲子ほか)
・緩和ケアの漢方薬による感染症対策(櫻井宏樹ほか)
・メンタルケアに有効な漢方薬とその使い方(恵紙英昭)
・緩和ケアで期待される補完代替医療の科学的検証(大野 智)
・西洋薬×漢方薬によるがん薬物療法の薬学的管理(伊東俊雅)

■Exercise

SERIES

■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・救命救急室における薬剤師による培養:レビュープロセスが抗菌療法に与える効果
・最適な薬物治療を提供・達成する薬局:業務の体制作りに重要な必要条件
(木村利美ほか)
■CDTM(薬学治療共同管理)実践Navi 第5回
 外来診療クリニックと保険薬局におけるCDTM(山田三樹子ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第14回
薬物動態解析ソフトウェアを使う~中編~
(渋谷正則ほか)

NEWS

・認定薬剤師認証研修機関協議会ポータルサイト
・フルボキサミンが心因性めまいに有効!
・保湿剤はドライスキン誘発性の表皮内神経成長を抑制する

巻頭言

 がんに携わる薬剤師の役割は,これまでがん化学療法における薬剤の管理が中心であった.しかし,チーム医療が進み,緩和ケア,栄養管理など,医師,看護師,薬剤師,臨床検査技師,放射線技師,管理栄養士,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,医療ソーシャルワーカー,心理士などの多職種が協力し患者・家族のケアを行うようになった現在,臨床の現場で求められている薬剤師の姿は大きく変貌した.単なる薬剤の管理にとどまらず,積極的に患者・家族に接するようになり多くの問題に関わることとなった.
 平成21年度厚生労働省がん研究助成金による「がんの代替医療の科学的検証に関する研究」班で行われた「がん診療に携わる医師および薬剤師の漢方治療と代替医療に関する意識調査」によると,がん患者に対して漢方を処方したことがある医師は73.5%であったが,その漢方薬の処方意図がわかると回答した薬剤師は25.6%,処方内容を患者に説明できると回答したのは19.3%であった.
 そこで,がんの歴史的治療の変遷とそこに漢方治療がどう関わってきたか?を基礎研究・臨床診療の側面から解説していただき,薬剤師に求められている漢方医学的知識を明確にしながら,がん薬物治療の副作用軽減を目的とした漢方治療についてがん化学療法薬剤別にまとめ,漢方・補完代替医療における診療科横断的マネジメントについても解説していただいた.
 是非,薬剤師のみならず多くのがん診療に携わる方々にとって一助となることを心より願う.

今津 嘉宏 北里大学薬学部薬学教育研究センター社会薬学部門 非常勤講師・講座研究員