南山堂

カートを見る

RP+

臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。

年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)

RP+

臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。

年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)

表紙
立ち読み
注文数:

在庫あり(僅少)
電子版もございます

電子書籍はこちら

2016年秋号 Vol. 15 No.4

乳幼児の発熱

ISBN 978-4-525-92164-4

定価

1,320(本体 1,200円+税10%)

伊藤直樹/米田康太/田島 剛/西本 創/瀧谷公隆/浅井考介/柴田奈央/田中敏博/河田 興/山本佳久/柳澤敦広/小山隆之/肥沼 幸/梶保祐子/星野英紀/長井美樹/中島 研/青島周一/桑原秀徳/山本雅洋/浜田康次/澤田覚志

  • はじめに
  • 目次
はじめに
 「うちの子,お熱がでてしまいました…」
 小児科の日常診療において,最も多い訴えの一つはこの「乳幼児の発熱」ではないでしょうか? とりわけ救急外来では,「寝る前まで元気だったのに,真夜中から急に熱がでました」と受診する乳幼児は数多くいます.子育て真っ最中の家庭では,自宅に体温計を常備していることも多く,発熱は保護者の方にもとてもわかりやすい指標で,大切なバイタルサインだからです.処方する「熱さまし」も,小児科では処方する機会の大変多い薬剤の一つです.「おでこにジェルシートを貼った子どもを抱っこしながら,解熱薬の記載された処方箋を差し出すお母さんの対応をする」といった光景は,どこの保険薬局でも日常のひとコマとも思います.
 処方する小児科医師の立場からすれば,一口に乳幼児の発熱といっても,年齢や随伴するほかの症状によって対応は変わってきます.診断技術の進歩に伴い,以前のように「熱はかぜだから,念のために抗菌薬を出しておきます」といった場面も減ってきています.さらに同年代に多い熱性けいれんやインフルエンザにおける対応,予防接種に伴う発熱など,考え方の進歩やガイドラインによる標準化なども徐々に試みられています.
 「実際の診療場面で,専門医師がどのようなことを思いながら診療し,親御さんにお話しをして,処方箋を書いているのか?」今回の特集では,百戦錬磨の小児科専門医の方々にわかりやすく解説をいただきました.

帝京大学医学部小児科 講師
伊藤直樹
目次
乳幼児の“発熱”に対応する基本
1.乳幼児の発熱─どうして発熱するの?
 平熱とは? 発熱とは?
 体温調節のメカニズム
 小児と成人の体温調節の違い
 発熱時の生体反応と発熱のメカニズム
 小児が発熱することの臨床的な意義と影響
2.帰宅させてはいけない発熱児
 乳幼児の発熱の主な原因とまれな原因
 生後3ヵ月未満の発熱児
 緊急を要する発熱児
3.発熱パターンをみる,きく,よむ
 いろいろな「熱が高い」からわかること 
 くり返す発熱の原因を探る
4.年齢区分別にみる発熱を主訴とする重要な疾患
 新生児期(生後28日未満)の発熱
 乳児期(生後1〜3ヵ月)の発熱
 乳児期(生後4ヵ月〜1歳)の発熱
 幼児期(1〜6歳)の発熱
 不明熱
5.アセトアミノフェンの「かたち」と「はたらき」
 アセトアミノフェンはどうして効くの?
 COX阻害作用とは?
6.発熱に解熱薬・抗菌薬を処方するとき・しないとき
 本当に必要な解熱薬なのかを考える
 本当に必要な抗菌薬なのかを考える

「乳幼児の発熱」ワンポイントアドバイス
1.発熱時の処方に関するFAQ
 Q1 乳幼児の解熱薬は何を使う? 剤形は?
 Q2 剤形によって効きめが異なる?
 Q3 アセトアミノフェンが使えない子どもは? 代替薬は?
 Q4 アセトアミノフェン投与後の注意点は?
 Q5 乳幼児の発熱に効果が期待できる漢方薬は? 服用の方法は?
2.坐剤に関するFAQ
 Q6 坐剤の保管方法は?
 Q7 一度融解した坐剤は使える?
 Q8 坐剤併用時の投与間隔とタイミングは?
 Q9 ジアゼパム坐剤を使用する上での注意点は?
 Q10 坐剤の分割法は?
3.インフルエンザに関するFAQ
 Q11 抗インフルエンザ薬の使い分けは?
 Q12 オセルタミビルの初回と2回目の服用間隔は?
 Q13 ラニナミビルの吸入直後に吐いたときの治療効果は?
 Q14 乳幼児でのインフルエンザワクチンの有効性は?
 Q15 子どものインフルエンザワクチンは,1回接種では効果が得られない?
 Q16 インフルエンザのときに使用できる解熱薬は?
4.発疹に関するFAQ
 Q17 発熱を伴う発疹はどのような疾患で起こる? 年齢別にみた特徴は?
 Q18 発熱を伴う発疹の病気の特徴を教えてください
5.保護者から質問される薬のFAQ
 Q19 微熱ですが,解熱薬を使った方がよいですか?
 Q20 子どもにOTC薬は使えますか?
 Q21 薬をのみやすくする方法は何かありますか?
 Q22 薬の内服時間は用法と違ってもよいですか? 
 Q23 微熱がありますが,ワクチン接種はできますか?
6.ホームケアに関するFAQ
 Q24 体温計の選び方は? 正しい検温方法は?
 Q25 発熱したら,いつ,どの部分を冷やせばよいの?
 Q26 測定した部位や時間によって体温に違いはある?
 Q27 経口補水液はどのような種類がある? どのように使う?
7.突然の出来事への対応
 Q28 熱性けいれんを起こした!?
 Q29 熱中症になったみたい!?
 Q30 薬局で嘔吐した!?

コラム
・発熱患者を「みる」!?
・大泉門とは?
・ドンペリドン坐剤の30分以上あとにアセトアミノフェン坐剤を使用する理由
・“フェイクストラクチャー”って何だ!?
・子どもの味覚と薬
・結晶多形とは?
・嘔吐しないためのラニナミビルの吸入法のアドバイスは?
・ワクチン同時接種のメリットとデメリット
・授乳中ですが,解熱薬はのめますか?
・冷却ジェルシートの大人用と小児用は何が違うの?
・熱性けいれんとてんかんの違い

処方例から学ぶ! 乳幼児の発熱への対応
 case 1 解熱薬のみが処方されている幼児
 case 2 解熱薬と抗菌薬が投与されている幼児
 case 3 インフルエンザで来局した幼児

Series
・ハマゾン.co.jp 人体600万年史
・エビデンスと実臨床の架け橋〜臨床疑問のゆくえ〜
 子どもの“熱さまし”はアセトアミノフェンが一番なの?

book review
・シーン別 わかる! 漢方Q&A(南山堂)

巻末付録
・医薬品集カスタマイズツール
 乳幼児の発熱 編
カートに追加しました。
お買い物を続ける カートへ進む