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「治療」2010年増刊号 Vol.92

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2010年増刊号 Vol.92
デキる医師の紹介・逆紹介スキル99 ―「紹介する⇔紹介される」のギャップを埋める教訓集―

定価:8,360円(本体7,600円+税10%)

今月の視点

まえがき

「地域医療連携」,「病診連携」の充実が叫ばれて久しく,地域の中核病院には地域連携室などが設置され,連携パスもブラッシュアップを重ね,その環境は整ってきたように思います.本誌読者であるプライマリ・ケアを担う医師も,その輪のかけがえない一員として日々努められていることと存じます.
このような医療連携において,「紹介状を書いて専門医に【紹介】する」,「専門医から【逆紹介】で戻ってくる」という行為はごく一般的に行われています.医師同士の紹介状を通じたコミュニケーションは,連携の根幹かつ原動力になるでしょう.しかし,紹介された医師から紹介した医師へ,紹介の仕方やタイミングなどについて良かった/悪かったというフィードバックがなされることは,あまりないのではないでしょうか.もし,「紹介する」と「紹介される」との間に認識のズレがあり,その後の診療・連携に差し障りが生じているということがあれば,大変残念なことです.
そこで,「プライマリ・ケア医―患者―専門医」間のコミュニケーションを円滑にできるよう,『デキる医師の紹介・逆紹介スキル99 ―「紹介する⇔紹介される」のギャップを埋める教訓集―』と題しまして,専門医とプライマリ・ケア医,双方からのご指摘・ご提案をまとめてみたのが本誌です.
まずは,【紹介】を受ける側の専門医の先生に,紹介元となるプライマリ・ケアを担う先生方に向けて,日々紹介を受けるなかで「これに気をつけてもらえると助かる」,「このタイミングで紹介してほしい」,「最低限これだけはやっておいてほしい」,「これは独自判断でやらないでほしい」といったような,受け入れ時によく困ってしまうことのご指摘と,その対処法をお示しいただきました.
一方,【逆紹介】を受けるプライマリ・ケア医の立場からは,専門医の先生に対して「このようなことはプライマリの場では難しい」,「これをしてから戻していただけると助かる」,「これを伝えておいていただきたい」というような要望をまとめていただいております.
立場が違えば,見えているものも違うのは当たり前です.医療連携の土台に,お互いの職務の理解・思いやり・気遣いがなければ,せっかく整備されたシステムを100%活かしきることができないのではないでしょうか.歪みが生じたことにより,最終的に不利益を被るのは患者本人です.
といいつつも,忙しい医師生活のなかで,すべてをこなすのは不可能です.本誌に書いてある「教訓」を完璧にこなせる人は,もしかすると存在しないかもしれません.それでも,できそうなことから,少しずつ改善してみてはいかがでしょうか.本誌には,そのためのヒントとホンネが満載です.読者の先生方のよりよい医療連携の一助となれば幸いです.
最後に,当企画のような「書きづらい」テーマであるにもかかわらず,趣旨にご賛同くださり,ご寄稿を賜りました執筆者の先生方に,この場をお借りして心より御礼申し上げます.

南山堂「治療」編集部

特集の目次

■呼吸器
(1)紹介:呼吸器感染症(渡辺 彰)
(2)紹介:肺結核(疑い例を含む)(山岸文雄)
(3)紹介/逆紹介:肺がん(疑い例を含む)(坂 英雄)
(4)紹介:慢性閉塞性肺疾患(COPD)(力富直人)
(5)紹介:気管支喘息(成人)(西川正憲,他)
(6)紹介:慢性咳嗽(藤村政樹)
(7)紹介:睡眠呼吸障害(佐藤 誠)

■循環器
(8)紹介/逆紹介:急性心筋梗塞(西川宏明,他)
(9)紹介:心不全(三浦伸一郎,他)
(10)紹介:狭心症(川尻健司,他)
(11)紹介:不整脈(小川正浩,他)
(12)紹介:高血圧(上原吉就,他)
(13)紹介:起立性調節障害(松本直通)

■消化器(胃腸)
(14)紹介:胃食道逆流症(GERD)(鈴木潤一)
(15)紹介:胃・十二指腸潰瘍(津久井 拓,他)
(16)紹介/逆紹介:食道がん・胃がん・胃MALTリンパ腫(疑い例を含む)(西崎 朗)
(17)紹介:大腸腫瘍(大腸ポリープ・大腸がん)(浜本哲郎)
(18)逆紹介:消化器がん(岩野正宏)
(19)紹介:クローン病(水野元夫)
(20)紹介:潰瘍性大腸炎(串山義則)
(21)逆紹介:炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)(鳥居 明)
(22)紹介:吐血・下血(村田浩昭,他)
(23)紹介:下痢(藤代浩史)
(24)紹介/逆紹介:胃瘻の病診連携(小川滋彦)

■消化器(肝・胆・膵)
(25)紹介:悪性疾患(荒牧 修,他)
(26)紹介:急性肝障害(滝川康裕,他)
(27)紹介:慢性肝障害・肝がん ―経過観察を中心に―(泉 並木)
(28)紹介:急性膵炎(廣田衛久,他)
(29)紹介:胆石症・急性胆嚢炎(徳村弘実)

■内分泌・代謝
(30)紹介/逆紹介:糖尿病 ―地域連携パスを中心に―(石橋幸滋,他)
(31)紹介/逆紹介:糖尿病 ―紹介状作成を中心に―(板東 浩,他)
(32)紹介:メタボリックシンドローム・脂質異常症・高尿酸血症(木原進士,他)
(33)紹介:骨粗鬆症(竹内靖博)
(34)紹介:甲状腺疾患(伊藤公一)

■腎・泌尿器
(35)紹介/逆紹介:慢性腎臓病(CKD) ―地域医療連携パスの活用―(岡村幹夫)
(36)紹介:CKD ―透析導入―(吉仲弘充)
(37)紹介/逆紹介:CKD ―紹介・逆紹介での問題点と対策―(山本義久)
(38)紹介:腎疾患(疑い例を含む)(川端裕彰,他)
(39)紹介:頻尿(安本亮二)
(40)紹介:前立腺肥大症(松本成史,他)

■神 経
(41)紹介:しびれ(安藤大樹,他)
(42)紹介:めまい・ふらつき(亀井徹正)
(43)紹介:頭痛・片頭痛(竹島多賀夫)
(44)紹介:一過性脳虚血症発作(TIA)と軽症脳卒中(橋本洋一郎,他)
(45)紹介:神経変性疾患(疑い例を含む)(山口滋紀)
(46)紹介/逆紹介:認知症(高橋 智,他)
(47)逆紹介:脳卒中・神経難病・認知症(浜野 均)

■精 神
(48)紹介:うつ病(仙波純一)
(49)紹介:不安障害(桂川修一)
(50)紹介:睡眠障害(田ヶ谷浩邦)
(51)紹介:依存症(松崎陽子,他)
(52)紹介:心療内科への紹介(石川俊男)

■感染症
(53)紹介:感染症一般 ―安易な抗菌薬投与について―(大曲貴夫)
(54)紹介:感染症一般 ―紹介状作成とキノロン系抗菌薬について―(井口光孝)
(55)紹介:不明熱(山口征啓)
(56)紹介:治らない咽頭痛(脇坂達郎)
(57)紹介:リンパ節腫脹 ―感染症専門医の立場から―(森 信好)

■血 液
(58)紹介:リンパ節腫脹 ―血液専門医の立場から―(橋野 聡)
(59)紹介:血液疾患一般(岡村精一)
(60)紹介:造血細胞移植(骨髄・末梢血幹細胞・臍帯血)(和気 敦)

■膠原病
(61)紹介:リウマチ・膠原病疾患(髙田哲也,他)
(62)紹介:皮膚病変(多田讓治)

■皮 膚
(63)紹介:皮膚腫瘍(梅本尚可,他)
(64)紹介:薬疹(疑い例を含む)(安齋眞一)
(65)逆紹介:皮膚疾患一般(岡田 理)
(66)紹介:皮膚科勤務医の立場から(幸野 健)
(67)逆紹介:皮膚科開業医の立場から(萩原千也)

■形 成
(68)紹介:糖尿病性潰瘍,虚血性潰瘍(田中里佳,他)
(69)紹介:下肢静脈瘤(久保盾貴)
(70)紹介:外表先天異常・血管腫・リンパ管腫・血管奇形(佐々木 了)
(71)紹介:熱傷(秋田定伯)

■耳鼻咽喉
(72)紹介:中耳炎(吉田友英)
(73)紹介:鼻副鼻腔疾患(太田伸男)
(74)逆紹介:慢性副鼻腔炎 ―増加する好酸球性副鼻腔炎を中心に―(小澤 仁)
(75)紹介:頸部腫脹(花澤豊行,他)

■整 形
(76)紹介:腰部脊柱管狭窄症(土居建次)
(77)紹介:腰痛(紺野慎一)

■小 児
(78)紹介:緊急性や重症度の高い疾患が疑われる小児(関口進一郎)
(79)紹介:アレルギー疾患(食物アレルギー・アトピー性皮膚炎・気管支喘息)(谷内昇一郎)
(80)紹介:腎・泌尿器疾患(三浦健一郎)
(81)紹介:子どもの痛み・不機嫌(大澤真木子,他)
(82)紹介:心因の関与が疑われる疾患(藤井由里,他)
(83)紹介:奇形・染色体異常・羊水染色体検査(坂爪 悟)

■女性・妊産婦・授乳婦
(84)紹介:産婦人科領域一般(鈴木 真)
(85)紹介:妊産婦・授乳婦の服薬に関する紹介(照会)(渡辺典芳,他)
(86)逆紹介:合併症のある産科患者の妊娠終了後(吉田 純)
(87)紹介:無月経(古谷健一)
(88)紹介:閉経後女性の生活習慣病(若槻明彦)

■歯 科
(89)紹介:有病者の口腔病変(野谷健一)
(90)紹介:脳卒中維持期患者の歯科診療(小玉 剛)
(91)紹介:糖尿病患者の歯周病治療(岡本俊宏)
(92)紹介:小児・障害者歯科(八若保孝)
(93)紹介:矯正治療(宇治正光)
(94)紹介:歯科インプラント(都丸泰寿)

■その他
(95)逆紹介:高齢患者の在宅医療(松村真司)
(96)逆紹介:地域の医師の立場から(外山 学)
(97)逆紹介:開業「脱専門医」の立場から(藤本恭士)
(98)逆紹介:小児科開業医の立場から(田原卓浩)
(99)紹介/逆紹介:内服薬処方せんの記載法 ―伝達ミスを防ぐために―(楠岡英雄)

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