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治療

 ジェネラリストが
「いま」必要な情報を届ける雑誌

月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,750円(本体2,500円+税10%) ISSN 0022-5207

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ジェネラリストが
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月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,750円(本体2,500円+税10%) ISSN 0022-5207

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2019年9月 Vol. 101 No.9

新時代不眠症治療宣言!

定価

2,750(本体 2,500円+税10%)

  • 今月の視点
  • 特集の目次
  • 連載
今月の視点
 多くのプライマリ・ケア医にとって,不眠症は「ありふれた」,「つまらない」,「勉強のしがいのない」疾患だと思われています.勉強熱心な医師が集まる研修会やメーリングリストでも不眠症が話題に上ることはめったにありません.まれな疾患の話題に目を輝かかせる医師も,毎日診療している不眠症の話になると,その目の輝きは途端に失われてしまうのです.
 しかし,その不眠症に関して黒船がやってきました.2018年度の診療報酬改定で,1年以上ベンゾジアゼピン受容体作動薬を漫然と処方している場合,処方料および処方箋料が引き下げられることが決まったのです.さあ大変,診療報酬の減点を防ぐためにもなんとかしなくては!しかし悲しいかな,いままで不眠症にあまり関心をもたなかった医師の議論は,「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬にすればいいでしょ?(これも今回の規制の対象に含まれます)」,「米国で一番使われている睡眠薬はトラゾドンらしいから,それに変更すればいいでしょ?」, 「睡眠薬のエビデンスって,睡眠時間や眠るまでの時間をほんの少し改善するだけだから,あんなものいらないじゃない?」といったレベルにとどまることも多いのが実情です.挙げ句の果てに,減点回避を目的として,規定の研修をおざなりに受けるだけで済ましてしまう有様です.問題の本質はそこではないのです.診療報酬改定という「外圧」によってしか変わることができなかったことを真摯に反省し,どうやって明日のよりよい不眠症治療につなげていくかを考える.それこそが,いまこの瞬間を生きるわれわれの責務です.
 さあ,いまこそ反撃の狼煙を上げ,不眠症治療をこの手に取り戻しましょう.そしていまこそ新時代の不眠症治療が始まることを宣言しましょう.この特集がその一助になれば,それに勝る幸せはありません.

[編集幹事]
みよし市民病院 内科・健診科 木村勝智
特集の目次
■総 論
「眠れません」と言われたとき,あなたならどうする ─すべきこと,してはいけないこと─(木村勝智)
不眠症治療の基礎となる睡眠の生理学(粂 和彦)
不眠症治療薬の薬理学:プライマリ・ケア医にも最低限これだけは覚えて欲しい(仙波純一)

■不眠症とその背後にあるもの
不眠症を診たら精神疾患を疑え!(内藤 宏)
不眠症を診たら身体疾患を疑え!(野村敦彦,他)

■ライフステージと不眠,その対策
高齢者/認知症の不眠(眞鍋雄太)
子どもの不眠(岡田 俊)
勤務者,とくに交替性勤務者の不眠(若松亜矢,他)
医療従事者,とくに医師と睡眠不足(河合 真)
夜の病棟大作戦 ─入院患者の不眠への対応─(木村勝智)

■非薬物療法
睡眠衛生指導:プライマリ・ケア医に求められるもの(尾棹万純,他)
不眠のための認知行動療法:プライマリ・ケア医にもできる認知行動療法
(石井美穂,他)

■ポストベンゾジアゼピン時代の薬物療法
なぜベンゾジアゼピンが問題なのか?(松本俊彦)
新規不眠症治療薬の上手な使い方(三原丈直,他)
抗うつ薬や抗精神病薬の上手な使い方(北村吉宏)
不眠症と漢方:漢方で不眠症は改善するの?(宮内倫也)
精神科医でなくても,ベンゾジアゼピンは止められる/減らせる 常用量依存からの脱出(宮崎 仁)

■不眠をめぐる法律や制度
ポストベンゾジアゼピン時代に医療機関がすべきこと(木村勝智)
連載
今月のお薬ランキング(42)
抗アレルギー点鼻薬(浜田康次)

症例×Q&A 超高齢社会シコウの利尿薬適正使用シコウ(3)
なぜ,うっ血性心不全で浮腫むのか?ヒトは自分の体液量を正確に知ることができない!(杉本俊郎)

こちらつるかめ病院臨床倫理カフェ つるりん(4)
倫理コンサルテーション(金城謙太郎,長尾式子,竹下 啓)
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