南山堂

カートを見る

治療

 ジェネラリストが
「いま」必要な情報を届ける雑誌

月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,750円(本体2,500円+税10%) ISSN 0022-5207

治療

ジェネラリストが
「いま」必要な情報を届ける雑誌

月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,750円(本体2,500円+税10%) ISSN 0022-5207

表紙
立ち読み
注文数:

在庫あり

2019年1月 Vol. 101 No.1

コンサルトの美学

定価

2,750(本体 2,500円+税10%)

  • 今月の視点
  • 特集の目次
  • 連載
今月の視点
 今月のテーマは「コンサルトの美学」というものです.最初,編集部からこのタイトルを聞いたとき「美学ぅ?」と一瞬たじろいだのですが,いまはとてもよいネーミングだと思っています.実は最近,美学を専門として大学で教えている方と話をする機会があって,大きな知的興奮を覚えました.美学とは何か,ということについて,ブリタニカ国際大百科事典には以下のように書かれています.
“価値としての美,現象としての美,美の体験などを対象とする学問.諸学の上位に位置する美そのものの学を唱えたプラトンを代表とする西洋の伝統的美学は,超越的価値としての美を考察する(以下,略)”
 なんだかものすごい格調の高さですが,私なりに解釈するならば,「美しいということは何か? それはどのように,なぜに美しいのか? 美しいということにどのような価値があるのか?」ということを探求していく学問なのだと思います.
 医療の世界では「正しいこと」とか「精密なこと」ばかりが価値が高く,「美しいこと」や「心地よいこと」が軽視されがちです.しかしながら,「正しいこと」や「精密なこと」を重視しすぎるとあまりうまくいかない領域は確かに存在するのです.医療におけるそれは「コミュニケーション」の領域なのだと思います.
 コンサルトを出すこと,あるいは受けることは,コミュニケーションであり所作です.あらゆる所作においてその「美しさ」や「心地よさ」に向き合うことは,所作の主体である専門家の技能ばかりではなく,意識を大きく変化させるきっかけとなるかもしれません.今回の特集では,コンサルテーション実践の場において私が「美しい所作をしている」と感じている専門家たちに原稿を依頼しました.「美しく考え,美しくふるまう」医療コミュニケーションに本特集が何かしらのお役に立つのであれば幸いです.

[編集幹事]東京医療センター 総合内科 尾藤誠司
特集の目次
■コンサルトのコンセプト
コンサルタント,コンサルティとしての医療者
─それぞれの役割と能力─(尾藤誠司)
コンサルトとリファーの違い(山田康博)
「報・連・相」スタンダードスキルとしての TeamSTEPPS R(大生定義)
■日常的に行われるコンサルテーション
研修医→指導医へのコンサルテーションでの留意点(片山充哉)
総合診療医→専門医へのコンサルト
─出す側/受ける側の心得と技術─(岩岡秀明)
医師←→看護師へのコンサルト(能川琴子,他)
医師←→専門ヘルスケアスタッフへのコンサルト:
①ソーシャルワーカー(植竹日奈)
医師←→専門ヘルスケアスタッフへのコンサルト:
②薬剤師(川村和美)
手術や処置に関するコンサルト(長谷川 剛)
■コンサルタントの役割
コンサルタントとしての診療科横断チーム:
①緩和ケアチーム(余谷暢之)
コンサルタントとしての診療科横断チーム:
②抗菌薬適正使用支援チーム(AST)(岸田直樹)
コンサルタントとしての診療科横断チーム:
③倫理コンサルテーションチーム(田代志門)
精神科リエゾン・コンサルテーションの美学(今村弥生)
医療者教育コンサルタントの役割(西城卓也,他)
臨床研究に関するコンサルテーション(大出幸子,他)
■施設間連携における情報の受け渡し
診療所→病院へのコンサルト/リファー(松村真司)
病院から診療所・療養施設などへの紹介(木村琢磨)
病院→在宅医療へのリファー(五味一英)
連載
今月のお薬ランキング(34)
C 型慢性肝炎治療薬(浜田康次)

映画で読み解く医療─シネメデュケーション(映画医療教育)─(1)
患者−医師関係について考える(宇井千穂)
カートに追加しました。
お買い物を続ける カートへ進む