南山堂
採用情報 会社概要
お問い合わせ
刊行物検索 使い方 すべての新刊情報へ ご注文方法 取扱書店 買い物かご
ISBNコードで検索する場合は,13桁コードをご利用ください
ホームに戻る 図書目録 治療 薬局 Rp.レシピ プロメディカ 今月のキーワード e-Lecture

治療


2004年11月号
Vol.86 No.11
価格2,415円
(本体2,300円+税5%)

注文番号:C0411

買い物かごに入れる
特集:  メタボリックシンドロームの真実と実際
視点
メタボリックシンドロームという言葉は内科学、特に生活習慣病を扱う領域で非常に注目されている。ただ、その意味が必ずしも正しく理解されずに若干の混乱も見受けられる。そもそもメタボリックシンドロームという単語がこれだけ注目度が高くなった理由としては、従来マルチプルリスクファクター症候群と総称されてきた病態、換言すれば、各種の代謝障害の集積において、動脈硬化性疾患の危険性が増加する状態の理解を深め、実際の治療戦略を明確化するために概念の整理が必要であったためと言える。1980年代終盤から提唱されはじめた内臓脂肪症候群、シンドロームX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群などの病態概念を当代的に再評価する意味もあるだろう。現状では、メタボリックシンドロームの紹介で、欧州のWHOの定義や米国のNCEPの基準を大きく取り上げる類書がいとまない。両者には臨床的な意義において相違があり、また日本人の病態に立脚したものでないこと、多重病態の中心的な因子が不明瞭なこと、などから、この両者を並立させることは混乱を招き、実診療で活用しにくいことが問題であった。ようやく最近になって欧米で見解の統一が試みられ、内臓脂肪蓄積の結果、comorbidityとして発生する各種生活習慣病の集積から生じる動脈硬化性疾患への危険集積状態をもってメタボリックシンドロームとするコンセンサスな考えに収束しつつある。わが国発の病態概念である内臓脂肪症候群がメタボリックシンドロームの再定義に中心的な役割を演じているのである。キープレイヤーが明示されてはじめて治療戦略も明晰なものとなるため、その意義は大きい。好機を得た本特集で、あらためてメタボリックシンドロームの真実を知り、実際の臨床に直接役立てていただくことを目的として、各領域で最適の専門家に執筆をお願いした。日々の診療でお役にたてば幸いである。

編集 大阪府立成人病センター臨床検査科 部長 中島 弘

今月の視点(中島 弘)

■総論
メタボリックシンドロームの概念と分子メカニズム(松澤佑次)

■メタボリックシンドロームの本体とそのメカニズム
内臓脂肪の役割:キープレイヤーである悪性肥満とは何を指すか?(齋藤 康)
アディポサイトカイン:脂肪細胞が内分泌細胞として振舞う意義とは?(船橋 徹)
遊離脂肪酸の関与と意義:脂質代謝と糖代謝の相互関係とは?(薄井 勲 他)
 Q&A:脂肪毒性に対する治療はどのように行ったらよいのでしょうか?
グリセロール代謝とアクアポリンアディポースの役割:内臓脂肪が糖代謝へ与えるインパクトとは?─脂肪細胞特異的グリセロールチャネル分子・アクアポリンアディポース(aquaporin adipose:AQPap)─(岸田 堅)
 Q&A:脂肪組織由来グリセロールを少なくすると肝臓での糖産生が低下し高血糖を防げると思うのですが,ではどのようにしたらグリセロール値を低くできるのでしょうか?
 Q&A:AQPap G264Vホモ遺伝子を有するヒトの表現系はどのようなものですか?
 Q&A:糖代謝におけるグリセロールはどのぐらい重要ですか?
転写因子の役割:分子レベルで肥満を理解するには?─アディポネクチンの転写因子による発現調節機構─(岩城正典 他)
 Q&A:PPARγの活性化は患者さんにとって本当に良いことなのでしょうか?

■メタボリックシンドロームを構成する病態とアウトカムの意義
動脈硬化性疾患:マルチプルリスクファクターの意味とは?(中村 正)
 Q&A:内臓脂肪はなぜ貯まるのでしょうか?
インスリン抵抗性:メタボリックシンドロームの原因としての役割とメタボリックシンドローム悪化要因としての役割(卯木 智 他)
 Q&A:インスリン抵抗性を軽減する治療とはどんなものですか?
脂肪毒性と糖尿病:日本人に多い肥満しているがインスリン分泌が低下していく現象とは?(島袋充生)
高血圧:心臓が主役か血管が主役か?(浦 信行 他)
 Q&A:高血圧の非薬物療法では各種の生活習慣の修正がありますが,メタボリックシンドローム(MS)を考えると大事なものはどれでしょうか?
 Q&A:MSを呈する高血圧例の降圧薬は何が良いでしょうか?
内皮機能障害:動脈硬化の方向性を定める役割とは?(楽木宏実 他)
 Q&A:内皮機能障害を診断する方法にはどのようなものがありますか?
高脂血症:Comorbidityという考え方(横出正之)
高尿酸血症:なぜリスクファクターと考えるか?(中島 弘)
 Q&A:従来のメタボリックシンドロームの定義における尿酸値の扱いはどうなっていましたか?
 Q&A:高尿酸血症を有する場合の食事療法で注意すべき点は何でしょうか?
 Q&A:飲酒が高尿酸血症によくないといわれるのはなぜですか?

■メタボリックシンドロームの予防・治療のストラテジー
予防医学における労災給付とメタボリックシンドローム:生活習慣改善へのアプローチ(藤岡滋典 他)
高齢者のメタボリックシンドロームとその病態/治療の特徴(江頭正人 他)
メタボリックシンドロームにおける生活指導と運動療法:最も根幹をなす治療のひとつとして(佐藤祐造)
 Q&A:インスリン抵抗性を評価する方法について教えてください.
 Q&A:厚生労働省が提唱している「健康日本21」について教えてください.
減量指導と肥満薬物療法(宮崎 滋)
アディポネクチンによる治療の将来展望:キープレイヤーを治療に応用できるか?(木原進士)
 Q&A:高感度CRPは炎症を測定しているものではないのでしょうか?

■展望
動脈硬化診療におけるメタボリックシンドロームの将来展望(北 徹)

■TOPICS
メタボリックシンドロームのモデル動物とは?(鈴木 亘)
News & Trend
解説
小児期のE型肝炎の疫学と臨床(伊藤玲子)

TOPICS
仮称「医療被ばく記録手帳」システム(地主明弘)

Data
食生活パターンと胃癌との関連について(津金昌一郎)

Series
Medical Tips(4)
最新機器PET-CTがとらえる映像価値とは(西尾正美 他)

よりよい医院経営(1)
医院経営の外部環境の変化(1):政策の動き(真野俊樹)

Global Standardの視点からの医療(53)
乳がんの現状─日米比較からみる─(児島邦明 他)

Let's join us! 医療系メーリングリストの紹介(11)
文殊メーリングリスト(文殊ML)(宝樹真理)
医療政策を考える会メーリングリスト(通称 Blackout)(吉村 研)

ポケットにPalmを入れて−Medical Palm入門−(6)
外国での利用例─アメリカでのケース─(上野豪久)
年間購読のお知らせ
2010年年間購読料 36,960円(税込み・送料弊社負担)
年13冊<普通号 2,415円(税込み)×12冊+増刊号 7,980円(税込み)>  ご注文

今月号のご案内 2010年3月号 - 広がりつつある胃酸関連疾患 新ガイドラインに基づく最新治療を取り上げます!
次号予告 2010年4月号 - これからの血糖値コントロール

バックナンバー


株式会社南山堂 (C) Copyright 2002-2010, NANZANDO Co.,Ltd.