2012年2月臨時増刊号 Vol.63

「薬局」2012年2月臨時増刊号 Vol.63
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薬剤師目線でマスター
がん薬物療法の管理
「薬局」vol.63 2月臨時増刊号

  • 明治薬科大学医薬品安全管理学 教授 遠藤一司 編

定価:3,850円(本体3,500円+税10%)

  • B5判 276頁

概要

がん治療において「薬剤師はどこに注目して患者をモニタリングすべきか」迷うことはありませんか? 本書は経験豊富な薬剤師がどこに着目しどのように行動しているか,たくさんの事例をもとに解説しています.臨床で役立つ知識・工夫を理解し,新しい視点が身につく一冊です.

序文

薬剤師によるがん薬物療法マネジメントの夜明け

 最近のがん薬物療法において,分子標的薬などの新規抗がん薬の登場や治療法の改善により,領域によっては生存期間が延長されている.しかし,優れた効果の一方で副作用の発生により治療の継続を断念する場合もある.がん薬物療法は,抗がん薬の最大限の効果を保ちながら,どのように毒性の軽減を図るか,十分な副作用対策を行えるかが重要なポイントである.したがって,がん薬物療法の目標は,副作用による治療の中止をなくし,治療を完遂することとなる.目標を達成するためには,殺細胞性抗がん薬による骨髄抑制と消化器症状の制圧を,また分子標的薬による患者のQOLを著しく低下させる多彩な副作用への対応を行う必要がある.効果的ながん薬物療法を安全に行うためには,医師,薬剤師,看護師などの専門職種によるチーム医療の実践が必要である.医療チームにおいて薬剤師は,薬のプロフェッショナルの立場から,抗がん薬や支持療法を含めたレジメンのマネジメント,投与時および投与後の副作用のモニタリングやマネジメント,患者指導など,多くの場面で薬学的な視点での対応が求められている.
 本書は,がん薬物療法に携わる薬剤師が身につけておきたい知識を,第一線で活躍している薬剤師が解説している.がん薬物療法において薬剤師が患者に対してどのようにアプローチするのか,治療そのものをどのようにマネジメントするのかを,症例を用いて丁寧に解説している.がん薬物療法の成果を上げるためには,薬剤師が欠かせぬ存在となっている.抗がん薬を用いた治療法の立案,がん患者の心のつらさを理解したうえでの服薬指導,支持療法薬による副作用対策,早期からの緩和ケアなど,薬剤師によるがん薬物療法マネジメントが治療の成果を決定する.本書が,がん薬物療法チームの一員として活躍している薬剤師の目線を研ぎ澄ますことに役立つものと確信している.


2012年冬
明治薬科大学 医薬品安全管理学 教授
遠藤一司

目次

◆薬剤師目線でがん患者をみることの意義

◆レジメンを読み解く第一歩!
 診療ガイドライン・取扱い規約を理解する

◆臓器横断的ながん薬物療法の管理

 ・抗がん薬投与の開始・減量・中止を薬学的視点で判定する
 ・がん化学療法へ影響を及ぼす病歴への対策
 ・患者プロフィル・治療計画から評価するレジメンの妥当性
 ・患者に対するわかりやすい投与計画・副作用の説明
 ・簡易懸濁法を利用した抗がん薬の服用
 ・難渋する悪心・嘔吐,食欲不振への対応
 ・がん薬物療法による副作用の評価・対応
 ・感染リスクの高いがん患者の管理
 ・薬剤経済学的視点でがん薬物療法を管理する
 ・輸液・栄養療法のサポート
 ・禁煙へのサポート
 ・がんによる痛みの評価・管理
 ・がん患者に用いる精神神経用薬の使い方
 ・遺伝子情報に基づく薬剤師の抗がん薬の投与設計への参画
 ・薬剤師主導臨床試験の立案

◆臓器別がん薬物療法の管理

 ・消化器科領域A 胃・大腸
 ・消化器科領域B 肝臓・胆嚢・膵臓
 ・呼吸器科領域
 ・婦人科領域
 ・乳腺科領域
 ・血液内科領域
 ・泌尿器科領域

◆外来がん薬物療法の管理Ⅰ― 医師が診察する前の患者に薬剤師が関わる

 ・腫瘍内科医不在病院での役割
   ―倉敷成人病センター「薬剤師サポート外来」
 ・がん専門病院での役割
   ―国立がん研究センター東病院「薬剤師外来」の試み

◆外来がん薬物療法の管理Ⅱ― 病院・保険薬局間で情報を共有化する

 ・院外処方における経口抗がん薬のレジメン管理
 ・抗がん薬のリスクマネジメントと薬薬連携の方策について

カラーページ

コラム
 ・重篤副作用疾患別対応マニュアル
 ・高度医療評価制度
 ・抗がん薬の臨床試験の現状と早期臨床試験における薬剤師の関わり

索 引