南山堂

カートを見る

カテゴリー: 東洋医学  |  臨床薬学

立ち読み
注文数:

在庫あり

電子書籍はこちら

電子書籍はこちら

147処方を味方にする 漢方見ひらき整理帳

1版

医療法人静仁会 静仁会静内病院 院長/サイエンス漢方処方研究会 理事長 井齋偉矢 著

定価

4,400(本体 4,000円 +税10%)


  • A5判  313頁
  • 2018年2月 発行
  • ISBN 978-4-525-47121-7

日常診療に役立つ漢方薬をサラッと取り込む!

本書では「西洋薬と区別なく処方される存在として漢方薬を位置付けているサイエンス漢方処方」という新しい概念に基づき147の漢方薬を各2ページで解説した.漢方薬選択に必要なキーワードに,適切なイラストや画像があり、イメージしやすい.この1冊で漢方薬の選び方・使い方がわかる.

  • 目次
  • 序文
目次
・安中散(アンチュウサン)
・胃苓湯(イレイトウ)
・茵ちん蒿湯 (インチンコウトウ)
・茵ちん五苓散 (インチンゴレイサン)
・温経湯(ウンケイトウ)
・温清飲(ウンセイイン)
・越婢加朮湯(エッピカジュツトウ)
・黄耆建中湯(オウギケンチュウトウ)
・黄ごん湯(オウゴントウ)
・黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)
・黄連湯(オウレントウ)
・乙字湯(オツジトウ)
・葛根加朮附湯(カッコンカジュツブトウ)
・葛根湯(カッコントウ)
・葛根湯加川きゅう辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)
・加味帰脾湯(カミキヒトウ)
・加味逍遙散(カミショウヨウサン)
・甘草湯(カンゾウトウ)
・甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)
・桔梗石膏・桔梗湯(キキョウセッコウ・キキョウトウ)
・帰脾湯(キヒトウ)
・きゅう帰膠艾湯 (キュウキキョウガイトウ)
・きゅう帰調血飲 (キュウキチョウケツイン)
・九味檳榔湯 (クミビンロウトウ)
・荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)
・桂枝加黄耆湯(ケイシカオウギトウ)
・桂枝加葛根湯(ケイシカカッコントウ)
・桂枝加厚朴杏仁湯(ケイシカコウボクキョウニントウ)
・桂枝加芍薬大黄湯(ケイシカシャクヤクダイオウトウ)
・桂枝加芍薬湯(ケイシカシャクヤクトウ)
・桂枝加(苓)朮附湯(ケイシカジュツブトウ)
・桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)
・桂枝湯(ケイシトウ)
・桂枝人参湯(ケイシニンジントウ)
・桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
・桂枝茯苓丸加よく苡仁 (ケイシブクリョウガンカヨクイニン)
・桂芍知母湯(ケイシャクチモトウ)
・啓脾湯(ケイヒトウ)
・桂麻各半湯(ケイマカクハントウ)
・香蘇散(コウソサン)
・五虎湯(ゴコトウ)
・五積散(ゴシャクサン)
・牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)
・呉茱萸湯(ゴシュユトウ)
・五淋散(ゴリンサン)
・五苓散(ゴレイサン)
・柴陥湯(サイカントウ)
・柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
・柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ)
・柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)
・柴胡清肝湯(サイコセイカントウ)
・柴朴湯(サイボクトウ)
・柴苓湯(サイレイトウ)
・三黄瀉心湯(サンオウシャシントウ)
・酸棗仁湯(サンソウニントウ)
・三物黄苓湯 (サンモツオウゴントウ)
・滋陰降火湯(ジインコウカトウ)
・滋陰至宝湯(ジインシホウトウ)
・四逆散(シギャクサン)
・四君子湯(シクンシトウ)
・梔子柏皮湯(シシハクヒトウ)
・七物降下湯(シチモツコウカトウ)
・四物湯(シモツトウ)
・炙甘草湯(シャカンゾウトウ)
・芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)
・芍薬甘草附子湯(シャクヤクカンゾウブシトウ)
・十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)
・十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)
・潤腸湯(ジュンチョウトウ)
・小建中湯(ショウケンチュウトウ)
・小柴胡湯(ショウサイコトウ)
・小柴胡湯加桔梗石膏(ショウサイコトウカキキョウセッコウ)
・小青竜湯(ショウセイリュウトウ)
・小半夏加茯苓湯(ショウハンゲカブクリョウトウ)
・消風散(ショウフウサン)
・升麻葛根湯(ショウマカッコントウ)
・四苓湯(シレイトウ)
・辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)
・参蘇飲(ジンソイン)
・神秘湯(シンピトウ)
・真武湯(シンブトウ)
・清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)
・清暑益気湯(セイショエッキトウ)
・清心蓮子飲(セイシンレンシイン)
・清肺湯(セイハイトウ)
・川せん茶調散 (センキュウチャチョウサン)
・疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)
・大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)
・大黄牡丹皮湯(ダイオウボタンピトウ)
・大建中湯(ダイケンチュウトウ)
・大柴胡湯(ダイサイコトウ)
・大柴胡湯去大黄(ダイサイコトウキョダイオウ)
・大承気湯(ダイジョウキトウ)
・大防風湯(ダイボウフウトウ)
・竹じょ温胆湯(チクジョウンタントウ)
・治頭瘡一方(ヂヅソウイッポウ)
・治打撲一方(ヂダボクイッポウ)
・調胃承気湯(チョウイジョウキトウ)
・釣藤散(チョウトウサン)
・腸癰湯 (チョウヨウトウ)
・猪苓湯(チョレイトウ)
・猪苓湯合四物湯(チョレイトウゴウシモツトウ)
・通導散(ツウドウサン)
・桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)
・当帰飲子(トウキインシ)
・当帰建中湯(トウキケンチュウトウ)
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)
・当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
・当帰芍薬散加附子(トウキシャクヤクサンカブシ)
・当帰湯(トウキトウ)
・二朮湯(ニジュツトウ)
・二陳湯(ニチントウ)
・女神散(ニョシンサン)
・人参湯(ニンジントウ)
・人参養栄湯(ニンジンヨウエイトウ)
・排膿散及湯(ハイノウサンキュウトウ)
・麦門冬湯(バクモンドウトウ)
・八味地黄丸(ハチミジオウガン)
・半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)
・半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)
・半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)
・白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)
・茯苓飲(ブクリョウイン)
・茯苓飲合半夏厚朴湯(ブクリョウインゴウハンゲコウボクトウ)
・附子理中湯(ブシリチュウトウ)
・平胃散(ヘイイサン)
・防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)
・防風通聖散(ボウフウツウショウサン)
・補中益気湯(ホチュウエッキトウ)
・麻黄湯(マオウトウ)
・麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)
・麻杏甘石湯(マキョウカンセキトウ)
・麻杏よく甘湯 (マキョウヨクカントウ)
・麻子仁丸(マシニンガン)
・木防已湯(モクボウイトウ)
・ヨクイニン(ヨクイニン)
・ヨク苡仁湯(ヨクイニントウ)
・抑肝散(ヨクカンサン)
・抑肝散加陳皮半夏(ヨクカンサンカチンピハンゲ)
・六君子湯(リックンシトウ)
・立効散(リッコウサン)
・竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)
・苓甘姜味辛夏仁湯(リョウカンキョウミシンゲニントウ)
・苓姜朮甘湯(リョウキョウジュツカントウ)
・苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)
・六味丸(ロクミガン)
序文
 本書は,わが国で保険収載されている経口漢方薬147処方すべてを“サイエンス漢方処方”という新しい概念に基づき解説しました.サイエンス漢方処方では,漢方薬を多数の微量化合物の集合体と捉えています.そして,その化合物は生体に変調を起こしたシステムを正常化させることが可能ですが,その化合物の応答は生体と条件が合致したときのみ惹起されます.
 そのため,西洋薬と同様に“漢方薬が特定の症状に効く”関係,すなわち現象面でのみ漢方薬の効果を評価するだけでは不十分です.“漢方薬はちょうどよいところで効果が止まる”とか“変調を起こしていた患者のシステムが正常化したら,それ以上応答を続けることがない”という現象を説明するには,「漢方薬を服用した結果,応答が引き出され,身体のシステムが正常化した」というように“患者”を主軸とした評価や考え方をとらなければなりません.
 このように漢方薬を捉えると,その作用機序を解明するには,スーパーコンピュータや量子コンピュータを使った人体のシュミレーションモデルが必要となり,そこに超多成分薬剤システム(漢方薬はこう言い換えた方がよい)の情報を与えると,モデルがどのように応答するかという,システムバイオロジー的手法が基本になると考えられます.
 このような究極の形からみると,本書の内容はまだ発展途上ではありますが,中医学的,漢方医学的思考法を持たずとも,科学(サイエンス)をベースとした現代医学の思考法で適切な漢方薬を選択できるよう考慮し執筆しました.ただし,筆者の個人的な感性や経験を土台にしている関係上,独断が目に余るかもしれませんが,あくまでも筆者の意見ということでご容赦ください.
 本書により漢方薬がより身近になり,日常診療の幅を広げるために活用されることを切望します.

2018年冬

医療法人静仁会 静仁会静内病院 院長
サイエンス漢方処方研究会 理事長
井齋偉矢
カートに追加しました。
お買い物を続ける カートへ進む