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カテゴリー: 感染症学  |  臨床薬学

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おうちでできる「菌力UP!」エクササイズ 外来編(経口剤)

1版

京都薬科大学 臨床薬剤疫学分野 教授 村木優一 著
安城更生病院 薬剤部 奥平正美 著
名古屋セントラル病院 薬剤科 坂野昌志 著
名古屋セントラル病院 薬剤科 吉村昌紘 著

定価

1,980(本体 1,800円 +税10%)


  • B5判  137頁
  • 2021年11月 発行
  • ISBN 978-4-525-23881-0

抗菌薬の知識を自己学習で高めよう!

臨床現場で、つねに求められる抗菌薬の知識.学生時代に微生物や薬物療法の講義を受けたものの,ちょっと苦手だなと感じている方の自己学習にオススメです.
本書は「もう迷わない! 抗菌薬Navi 第3版」の内容をもとに,基本知識の確認だけでなく,実際に知識を活用する臨床現場を想定したさまざまな問題を解きながら,感染症予防と治療のスキルを習得できるように構成しました.
また,実践的な問題集にするために「外来編」と「入院編」の2分冊とし,本書では主に外来診療で抗菌薬を使用する場面を想定した処方監査・症例問題を掲載! 「もう迷わない! 抗菌薬Navi」とともにくりかえし読み返すことで,よりしっかりと知識の定着が図れます.

  • 序文
  • 目次
  • 書評1
  • 書評2
序文
 新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延し,感染症の治療や予防,伝播抑制といった事柄に,医療従事者だけでなく,多くの国民の関心が寄せられる時代となりました.あわせて,感染症に関する教育についても,その重要性が見直され,今後ますます医・歯・薬・看護系学部において精力的に行われるようになると予想されます.また,すでに医療現場の第一線で活躍する医療従事者には,感染症の治療や感染予防対策に関する正確な知識や,実践スキルの修得が求められています.
 そのようななか,薬剤師は,薬局や病院など従事する施設にかかわらず,抗菌薬や消毒薬などの適正使用の推進に積極的に関わっていく必要があります.しかし,感染症に使用される治療薬の理解と使いこなしに十分な自信がない薬剤師は少なくありません.また,学生時代に学んだ微生物学や薬物治療学,薬物動態学など,多くの科目の知識を,臨床で直面する疑問や問題にどのように連関させて活用すればよいのか困ることも多いと思います.
 これまでに,感染症をテーマにした書籍は数多く販売されていますが,書籍を読むだけでは知識の定着を確認することは難しいと思います.一方,定着していない知識がないか,自分自身で確認することも容易ではありません.そのため,本書は「もう迷わない! 抗菌薬Navi 第3版」の内容をもとに,知識の確認だけでなく,実際に知識を活用する臨床現場を想定したさまざまな問題を解きながら感染症予防と治療のスキルを習得できるように構成しました.また,臨床現場に即したより実践的な問題集にするために「外来編(経口剤)」と「入院編(注射剤)」の2分冊とし,本書では主に外来で抗菌薬を使用する場面に焦点をあてています.本書の各問題に付随する解答・解説だけを読んでも理解は深まるかと思いますが,是非,「もう迷わない! 抗菌薬Navi」を隣に置き,行き来しながら,何度も読み返すことで知識をより定着させてもらえればと思います.
 本書が,感染症を学ぼうとする皆さんの自己学習に役立ち,より多くの感染症を患う患者さんの治療に活かされることを期待しています.

2021年9月
著者を代表して
村木優一
目次
【第1部 基本編】
1.ペニシリン系抗菌薬
2.セフェム系抗菌薬
3.カルバペネム系抗菌薬・ペネム系抗菌薬
4.キノロン系抗菌薬
5.マクロライド系抗菌薬
6.テトラサイクリン系抗菌薬
7.抗MRSA薬
8.その他の抗菌薬
9.抗真菌薬
10.抗結核薬
11.抗ウイルス薬

【第2部 応用編】
実践問題 1:結核菌の治療と感染対策
実践問題 2:βラクタマーゼ阻害薬配合剤の処方理由
実践問題 3:C型肝炎の治療
実践問題 4:インフルエンザの治療
実践問題 5:TDM対象薬の注意点
実践問題 6:感冒の治療
実践問題 7:抗菌薬投与時の下痢
実践問題 8:尿路感染症の治療
実践問題 9:βラクタム系抗菌薬のアレルギー歴
実践問題10:HIV感染症の診断と治療
実践問題11:不整脈の既往と注意すべき抗菌薬
実践問題12:薬剤熱への対応
実践問題13:ワクチンのよろず相談 “あれこれ”
書評1
感染症治療薬を正しく自己学習するための良書

北原 隆志(山口大学医学部附属病院 薬剤部長・教授)

 本書は『もう迷わない! 抗菌薬Navi 第3版』をもとに作成されたトレーニングブックという位置づけであるが,感染症治療に関する薬剤師向けのトレーニングブックは非常に少ないことから,さまざまなケースで活用できる書籍である.
 本書は入院編(注射剤)と外来編(経口剤)の2冊から成り立っており,どちらも「第1部 基本編」「第2部 応用編」という構成になっている.基本編では抗微生物薬の系統別に項目立ててあり,「1. 総論」としてその系統の抗微生物薬の特徴,「2. 各論」としてそれぞれの抗微生物薬の特徴を穴埋め問題として学ぶことができ,「3. 確認問題」で理解度を確認できる.さらに「処方監査」として処方例,患者情報をもとに変更や問い合わせの必要がないかを考えるように構成されており,確認しながらステップアップして感染症治療を考えることができ学びやすい.応用編では提示された症例と処方例が示されており,その内容についての問題を解く内容となっているが,難易度が星印でわかるようになっていて,学習者が自己学習する上で自身の知識レベルを確認しやすい.
 注射剤と経口剤の2冊に分かれているが,感染症治療を正しく理解し,実践できるようにするためには両書を手に取って学習に取り組むことをお勧めする.本書は,初学者,薬学部生にとって優れたトレーニングブックであり,またベテランの薬剤師にとっても抗微生物薬による化学療法をあらためて学ぶことができる良書である.
書評2
小沼利光(岡山大学病院医療安全管理部 薬剤師GRM)

 この本はいわゆる問題集である.国家試験で必要となる基礎的な内容や,臨床でも遭遇する処方例を問題として取り上げており,新人や抗菌薬の使い方をイチから勉強しようとしている薬剤師にはお勧めできる一冊である.ただ,この本を最大限に活用するためには「抗菌薬Nav(i 南山堂)」が必須である.感染症治療で使用する薬剤を系統別にレビューしており,非常にわかりやすく,発刊当時は衝撃を受けた.現在は第3版が出版されており,こちらは参考書として必携の書である.
 私自身は臨床で必要な時に情報を思い出せず,「後で調べて連絡します」ということは多々経験してきたが,それだと現場では物足りない.感染症や栄養といった全ての患者に共通して必要な知識は,いつでもその情報が提供できるレベルまで高めておく必要があると考える.本書の問題を解くことで自然と知識が定着するため,迅速に質疑へ回答・提案することが可能となる.それゆえ新人だけでなく感染症を学ぶ全ての薬剤師に役立つことは間違いなく,お勧めしたい書籍である.
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