書籍カテゴリー:内科一般

血液疾患診療ナビ
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ぶらなび
血液疾患診療ナビ
あなたが診ても,ここまでわかる!

2010年 1版

  • 宮崎医院 院長 宮崎 仁 編

定価:3,675円(本体3,500円+税5%)

  • B5判 207頁
  • ISBN978-4-525-23291-7

~血液を専門としない医師のために~
外来で毎日診ている血液疾患と検査異常値のみに焦点をあて,自分の診察室でできる問診,診察,外注を含む臨床検査だけで適切なアセスメントやマネジメントにたどりつけるようナビゲートします.最低限おさえたいポイントと紹介のタイミングなどもしっかり解説.この1冊でもう血液も恐くない!

序文

「今度ね,ぶらなびっていう愛称の本を作ったんだ」
「食べ歩きの趣味が高じて,ついにレストランをネット検索するサイトに関する本まで書いちゃったの?」
「それは,ぐ○なび! 血液は英語でbloodでしょ.ブラッドの病気についてガイドするナビゲーターだから,ぶらなびってわけ」
「ふーん,血(ち)の病気について調べる本なら『ちーぐる』でも良かったんじゃない.でも,わたし,学生のころから血液内科って苦手.なんだか小難しそうな病気が多いじゃない.ホジキンとか,フォンヴィルブラントとか,名前を聞いただけで頭が痛くなるのよ.それに血液細胞なんて見せられても,全然読めないし・・・」
「医局の空気は読めるのに,血液は読めないんだね.でも,大丈夫.そんな『血液内科なんて大嫌い!』というドクターに使ってもらうためのナビなんだから.それに,細胞の写真なんて1枚も出てこないし」
「そもそも,わたしみたいなフツーの内科医のところには,血液疾患なんて来ないわよ.せいぜい,鉄欠乏性貧血ぐらいかしら」
「でも,血液検査は毎日必ずオーダーしているはずだよね.自分であれこれ考えてみても,原因を説明することができないデータの異常にぶつかることがあるんじゃないかな」
「そう言われてみると,わたしの外来にも,軽い貧血がずっと続いているお年寄りや,いつもちょっとだけ血小板数が高いご婦人がいるわ」
「そんな些細な異常を少し掘り下げてみると,隠れていた血液疾患が見つかることは珍しくない.急性白血病や悪性リンパ腫だけが血液疾患だと思っちゃいけないよ.この本では,開業医やプライマリ・ケア医が,外来で毎日ホントに診ている血液疾患と検査値異常だけに焦点をあてて,誰にでもできる問診,診察,外注を含む臨床検査のみで,どこまで病態や診断に迫ることができるかということにチャレンジしてみた.血液学を専門としないすべての臨床医が,ありふれた血液の病気や異常値で迷ったときに,適切なアセスメントやマネジメントへ到達できるように,やさしくナビゲートするのが,ぶらなびの役目なんだよ.専門医のところでしかお目にかかれない病気は,一切取り扱わないという大胆不敵な方針なんで,はっきり言っちゃうと,血液内科の専門外来・専門病棟で研修するときのガイドとしては,あまり役に立たない本なんだ」
「そんな毛色の変わった医学書は,あなたのような『町医者だけど(なぜか)血液専門医』という珍獣にしか作れないかもしれない・・・」
「ひとのことを,珍獣呼ばわりするなんてひどいな.ぼくが勝手に『街場の血液学』と呼んでいる,ありふれた血液の病気をたくさん診ているのは,やっぱり開業医だからね.エライ先生たちが作られた立派な教科書ならたくさんあるけど,開業医が自らの目線の高さやニーズに合わせて編集・執筆を行った血液疾患のテキストは極めて珍しい.そう言う意味では,やっぱり珍獣ならではの仕事,かもね.」
「何だかぶらなびの話を聞いているうちに,苦手な血液内科のことを,少し勉強してみようかなって気になってきたわ」
「そうこなくちゃ.通読しなくてもいいからね.外来の診察室に置いておいて,血液のことで困ったときに開いてください.もしも,実際に使ってみて,ここがわからない,ここがむずかしい,という項目があれば,ぜひ教えてほしいな.実戦で頼りになるツールにしたいから.そして,いつの日か『血液内科もなかなかおもしろいじゃない』なんて感じてくれたら,執筆者たちは最高に幸福です.さて,前置きはこれぐらいにして,ぶらなびのスイッチをオン.あなたが診てもよくわかる血液疾患の扉を開いてみようよ」

宮崎 仁

目次

1.総論:血液疾患診療ナビゲーション
 ナビゲーション開始 ~目的地は「街場の血液学」

2.病歴・診察所見から考える
 A.貧 血
 B.出血傾向
 C.リンパ節腫脹
 D.発熱・易感染性

3.血液データ異常から考える
 A.赤血球の減少(貧血)
 B.赤血球の増加(多血症)
 C.白血球の減少
 D.白血球の増加
 E.血小板減少
 F.血小板増加症と本態性血小板血症
 G.汎血球減少
 H.M蛋白血症を見つけたら ~MGUSと骨髄腫~
 I.凝固系検査値の異常
 J.健康診断における血液データ異常値の扱い方
 K.自動血球計数装置でここまでわかる

4.プライマリ・ケア医が診る血液疾患と外来マネジメントのポイント
 A.鉄欠乏性貧血(IDA)
 B.慢性疾患に伴う貧血(ACD)
 C.保存期慢性腎臓病(CKD)患者の貧血
 D.軽症MDS/再生不良性貧血/ITP
 E.内科疾患に伴う血液異常
 F.薬剤の影響による血液異常
 G.妊婦の血液異常
 H.高齢者の貧血
 I.HTLV-I抗体陽性者の管理

5.エマージェンシーへの対応
 血液学的エマージェンシー

6.コンサルテーションの秘訣
 A.専門医に紹介するタイミング
 B.専門医からプライマリ・ケア医へのお願い
 C.プライマリ・ケア医から専門医へのお願い

7.血液疾患とEBM/臨床疫学/診断推論
 プライマリ・ケア医にとってのエビデンスとは

略語一覧
おわりに
索 引
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